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【小論文の時事】 実践的なネタの蓄積

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様々な分野での語彙や知識教養、最新時事ネタ情報を解説します。
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#時事ネタ

緊急車両優先走行の現状【小論文の時事】  

【1】 論点整理   近年の少子高齢化の影響により、特に救急車の出動件数が過去最多になっています。2022年には約723万件の出動があったということで、おおよそ1日に2万件もの出動件数になっていることがわかります。そのような中、救急車に対する出動要請(通報)から救急車が現場に到着するまでの平均所要時間が2022年に初めて10分を超えてしまったようです。2000年には約6分であったことなどを考えると、かなりの差になっていることがわかります。  なぜこのようになってしまった

AIは心を読み取れるか【小論文の時事】  

【1】 論点整理   人工知能=AIの発展によってシンギュラリティに到達するのではないかともされている近未来において、いくつかAIには難しいのではないかと言われていることがあります。その中の1つに、人間に対するカウンセリングが挙げられています。今後AIが人間の心理を学習し、思考や感情について理解し、予測することができる状態になるのかどうかが論点になっています。 【2】 案の比較   課題: AIは人間の心理を読み取ることができるのか 肯 定 案 否 定 案 【3

不登校の現状と対策【小論文の時事】  

【1】 不登校の原因   一般的に不登校の原因としてイメージされるのは、学校でのいじめや勉強面、友人関係や男女関係など、家庭外での原因が挙げられるでしょう。しかし、実際に不登校の要因に関する調査によると、不登校の原因として学校生活関連が36%であるのに対して家庭生活関連が19%という結果になっています。イメージのように学校生活関連が多くを占めてはいるものの、約2割は、もっとも休まるはずの家庭生活における問題が不登校の原因となっているようです。一般的な視点では意外な結果かも

ジェンダー格差の現状【小論文の時事】  

【1】 ジェンダー問題の現実   近年ようやく日本でもジェンダー問題についてかなり多くの議論が進められています。日本のジェンダーギャップ指数は年々降下している状態で、世界125位という非常に低い順位を推移しています。ジェンダーギャップといっても何を指標にどのような評価が行われているのかがむずかしいところではあるのですが、事実は事実としてそのような順位が出ている以上、私たち日本国民はそれを率直に受け止める必要がありそうです。 【2】 ジェンダー問題に関する日本の特徴1  

ヤジは表現の自由か【小論文の時事】  

【1】 予備知識     2019年夏に行われた参議院選挙において、その選挙期間中に札幌市で演説をおこなっていた安倍晋三首相(当時)に、「安倍辞めろ」「増税反対」と叫びヤジを飛ばした市民2人が北海道警察の警察官に排除され、憲法が保障する「表現の自由」(憲法第21条)を侵害されたとして、北海道に慰謝料などを求めて訴訟が提起されました。実際の裁判においては、ヤジを飛ばした市民がどのような流れで行動をしたのか、それに対して警察官は具体的にどのような行為をしたのか、またその行動が