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S H O
2022年2月16日 01:22
小説「蛍と月の真ん中で」の最初の一文だ。この一文を読んだだけで、ああ、好きだなと思った。夏の夜の途中から始まる物語。詩的で、心細くて切なくて、たったの一文で物語の世界に引きこまれる。ピアノトリオバンド・WEAVERのメンバーで、ほとんどの楽曲の作詞を担当している筆者、河邉徹さん。河邊さんの物語は、どれも、まるでメロディが聴こえてきそうな言葉で紡がれているように思う。現代社会を生きる若者の描