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マイナンバーカード関連のミスはマイナンバー制度を否定する理由にはならない

マイナンバー関連のトラブルが全国的に発生しているようです。

ほとんど内容は公金受取口座やマイナポイント、健康保険証が別の人と紐づけられた、という内容のようです。

賛成の立場である、という前提

私の基本的なスタンスはこうしたICTなどのシステムはどんどん導入すべき、というものです。

マイナンバー制度に関しても細かい不満は存在しますが、基本的な方針としては正しいものだと考えています。

その理由としては、まずは一個人としての利便性が格段に上がるからです。

住民票や印鑑証明などがコンビニで取得できることは言うまでもないことですが、マイナンバーアプリを使えば住民税の課税明細などもすぐに見ることが可能です。

これまでは役所に行かなければできなかったことの多くが、スマホを利用して手元で確認できることの利便性は代えがたいものです。

それとは別に行政コストの削減という意味でも同様です。

目に見える範囲では私の住む地域では地域の役場支所の証明書発行関連の業務は廃止されましたが、これまではその業務のためだけに常駐の職員の方が勤務していました。

見えない部分でもスリム化や効率化を考えれば賛成一択だと考えています。

現状判明しているものは基本的にヒューマンエラー

今回のミスと呼ばれるものはマスコミ報道を見る限りは単純なヒューマンエラーです。

役所の端末による登録を中止した際、ログアウトしなかったために次の利用者の情報と紐づけがなされたというものです。

これは明らかに取り扱い段階における注意漏れと人的ミスであって、システムの基本設計や根本を揺るがすようなものではありません。

こうしたミスは仮にすべてをこれまでの窓口手続きなどに戻したとしても発生する可能性はあります。

むしろこれまでよりも人件費をカットし、削減した人員で行うと考えるとミスの可能性は上がることはあっても下がることはないでしょう。

エラーの発生件数と割合

記事によるとエラーの発生件数は判明しているもので20件、今後さらに調査をすることで増加することも考えられますが、現状での数は20件ということです。

現在、マイナンバーカードの発行数は8000万枚を超えているということですので、そのうち20件というのは0.000025%となります。

日本国内で1年間に交通事故に遭う確率は約0.2%、交通事故を起こす確率は約0.4%と言われていますのです、交通事故よりもはるかに低いことになります。

仮に現状のこの確率で制度の見直しを考えるのであれば、交通事故を防ぐために自動車の利用や売買を禁止する方が先でしょう。

統計的な視点を持つことの重要性

SNSを見ると個別的なことで仕組み全体を否定する声の大きな人を度々見かけます。

その原因の一つとして、統計的な視点を持っていないことが考えられます。

そう考えると、現行課程における統計重視の流れは現代社会の要請によるものなのかもしれません。

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