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中田英寿さんと『CRAFT SAKE WEEK』

GWのうちに振り返っておきたい。
CRAFT SAKE WEEK@六本木ヒルズのこと。

(長いですけど、僕がいまこの仕事をしている根幹に関わる話です)

ラグーンブリュワリー創業以来、いろいろとイベントには出展させてもらいましたが、このイベントは別モノという感じがしてました。
その理由は、中田英寿さんがオーガナイザーだから。

僕がSAKEの世界に入る約1年前の2011年3月、東日本大震災が起きました。
その当時、僕はシンガポールのサッカークラブ(アルビレックス新潟シンガポール)にクラブスタッフとして在籍していました。
一方、東日本大震災を受けて、中田英寿さんが被災地支援を目的としたチャリティマッチをシンガポールで開催することになりました。
(ちなみにチャリティマッチを開催したのは4月2日で、震災が起きてから1ヶ月経ってないんです。このスピード感!)
http://www.takeactionfoundation.net/news/2011/190.html

ただ、ヒデさんもシンガポールに拠点があるわけでもないので、アルビレックス新潟シンガポールとの共催というカタチでチャリティマッチを開催することとなりました。
で、短時間ではあったけど、”中田英寿”をそばで観察する機会となり、「この人スゲ~」ってなったんです。

短い準備期間にも関わらず、やっぱり海外でも著名なフットボーラーですので、チケットは飛ぶように売れスタジアムは満員に。ガラディナーでのオークションなども含めるとそれなりの義援金が集まりました。
たしかにあの時、シンガポールにナカタフィーバーが起き、暗く沈んだ雰囲気が晴れ、希望が見えました。

それもただ来てプレーするだけのパンダじゃなくて、ちゃんと自分で企画してメンバーを巻き込んでる。
その様子を目の当たりにし、「この人みたいに、自分の好きなこと、自分の得意なこと、自分の持っているいろんな資源、そんなことをフル活用して人々を笑顔にできる仕事(志事)、カッコいい!」って、思ったんです。

シンガポールに行く前から、僕がいずれSAKEの世界に入ることは織り込み済みだったのですが、「日本酒が大好きだからやってみたい!」くらいの気持ちだったんです。
でも東日本大震災を経験し、中田英寿さんの姿を間近で見て、自分もヒデさんのように「自分の好きなことや得意なことでニッポンを元気にできる仕事をするんだ!」という気持ちが強くなったんです。
もちろん、有名性が全く違うので同じようにはできないけれど、僕は僕なりのやり方でやっていこうと思ったものです。
今もその想いは変わらず、自分の事業を通じて”日本酒”がもっともっと多くの人に知られて愛してもらえて、ひいてはニッポンが元気になることに繋がればと思ってやっています。

そんなふうに僕に多大な影響を与えたヒデさんがオーガナイズする日本最大級の”日本酒”イベント『CRAFT SAKE WEEK』にお呼びがかかって、とても嬉しかった。

イベント開始前、酒蔵ブースにヒデさんが来てくれて、ひと通りご挨拶する機会がありました。
ヒデさんから「日本酒じゃないところがいるね」とイジられました(笑)
「説明のややこしいSAKEですみません」と返すと、
笑いながら「美味しかったからね、OKでしょ」と言ってくれました。

イベント終了後の打ち上げではもう少しお話することができました。
詳しくは言いませんが、多くの候補の中からどのように出展蔵元が選考されているかも聴けました。
ソムリエやシェフや業界のプロが集って、けっこうフラットに選考されているとのことで、ホントに自信になりました。

冗談かホントか、その他の醸造酒としての”クラフトSAKE”メーカーを『CRAFT SAKE WEEK』に呼んでもいいのか、最終的なところで躊躇ったけど、もう一度テイスティングしてみて「美味しいからOKでしょ」と確認されたそうです。
ヒデさんのような影響力のある方が”クラフトSAKE”を認めてくれたようで、そういう意味でも嬉しかったな〜。

ちなみに、『CRAFT SAKE WEEK』に来場されたお客様にもウチのお酒は大いに楽しんでいただけたようで、それも自信になったし安心しました。
正直、「なんじゃそれ!?」と見向きもされないんじゃないかと不安だったんです。
でも杞憂でしたね。
SAKEファンの心は広大でした!

ところで、ヒデさんは、僕がシンガポールでチャリティマッチを開催した際のスタッフだったことは認識しているのだろうか。
たぶん、認識されてないんじゃないかと思う。
何年も前ですが、中田さんが新潟酒の陣に来てくださった際にも、今代司酒造の代表としてご挨拶し、シンガポールの時のこともちょっとだけ話しましたが、そこまで記憶には残っていないんじゃないかと。

だから、お会いできたらシンガポールの時のこともお話したいな〜などと思ってましたが、他の人もいる前では野暮だなと思い、結局その話題は出しませんでした。

でもいつか伝えたい!感謝の気持ちを!
ということで、こうして長ったらしくソーシャルメディアに書いたわけです。

こんな長文を読んでくださった方がいたとしたら、ありがとうございます!
『CRAFT SAKE WEEK』に出展できたことでいろんな想いを再確認できて、ほんとに良かった。
うまいSAKEをつくることが何より大事だけど、根幹にある想いは忘れずに、これからもやっていきます。
ぜひウォッチしていてください。


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