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時価総額約3兆円!成長率ではSalesforceをも凌ぐSaaS企業Servicenowとは?

ServiceNowは主に企業のサービスマネジメントのソフトウェアを提供している会社でありますが、カスタマーサポートの分野はHRの分野などビジネス領域は今多岐にわたっています。

カスタマーサポートの領域ではZendeskと少しかぶっていたり、ITのオペレーションマネジメントシステム領域ではJIRAと少し被っていたりするのでいろんな領域でソフトウェアの提供をしている会社で顧客の主な層は大企業になります。

以下の九つのカテゴリでサービスを提供しており、ITサービスマネジメント、カスタマーサポート、セキュリティ、HR、アナリティクスなどチャンスがある領域は張ってる感じですね


では業績の推移から見ていきたいと思います。

綺麗な右肩上がりで、初期の頃は年平均成長率100%で伸びていて直近での30%以上の成長率を維持しています。この売上規模になってもここまでの成長率を持ってるSaaS企業はあまりないように思えます。

ではこういった成長率を誇ってる理由はどこにあるのか、それぞれの成長戦略を見ていこうと思います。

まずは既存顧客へのアップセルです。G2Kはグローバルトップ2000企業を意味してるのですが、上記の図によるのクオーター平均で大体5%ほどのアップセルに成功しています。ここ2年で平均ACV885kから1.3Mへの成長は相当すごいですね。2年間で一社当たりから年間でもらえる平均額が4000万増額ですね。

またトップ2000企業の新規アカウント数も伸ばしており、2年前のクオーターと比べると約倍になってます。大企業から大きいお金を取れるのはビジネス的にもかなり手堅いですね。ここまでの大企業相手だと大規模なシステム導入はかなり手間なので、ソフトウェアのスイッチングコストはかなり高いでしょう。

次にクロスセルです。直近のクオーターで獲得したトップ20企業の18企業は4個以上のソフトウェアを一気に導入しており、製品のラインナップを生かしたクロスセル戦略もワークしています。

実はこうした戦略を実現するためにやってることが積極的なM&Aです。上場後4年の間に9社のM&Aを実行しており、HRやアナリティクス、セキュリティのSaaS企業を買収しています。そして今ServiceNowが持っている製品ラインナップのうちの大半はM&Aによって増やしています。買収先が持ってる顧客に対してのクロスセルや、既存顧客への買収先ソフトウェアのクロスセルでここまでの成長を実現してきました。

また直近一年で4社のM&Aを実行しており、その動きは加速しています。またアップセルするためにデザインの会社を買収しUI/UXもどんどんアップデートしていくようです。

またサブスクリプションビジネスの粗利は80%を超えています。

セールス、マーケ部門2000人超に対して、年間900億円の投資はかなり大きな額でしょう。新規獲得にも力を入れており、これからも伸びていくでしょう。2017 9-12月期は550M売り上げており、単純に4倍すると2200Mなのですでに成長率20%は見えていますね。

今年も積極的にM&Aを実行していくと思いますが、何社買収するのか楽しみです。すでにR&Dセンターはインドに今年から拠点を構えており、技術への投資にも積極的にしています。

SaaS企業の戦略として学ぶことはかなり多い会社でした。

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