スタートアップ創業期から海外人材採用

Jamm橋爪です。
今回の記事ではJammの現時点での海外人材採用の取り組みについて紹介します。


まとめ

  • 日本のスタートアップ人材プールが小さく、優秀なエンジニアが採用しにくい

    • そんな中、海外の人材プールから採用するのは一つの手段

  • Jammでは約1ヵ月で4名採用:Tech PM 1名 (元Google)、Full Stack Engineer 3名 (元Capital One、ByteDance、楽天)

  • 一人あたりの採用コストはトータルで130万円程度

  • 給与水準は国内メンバーと同じ

  • 国内採用とは勝手が違うので気を付けるべき点多数あり

なぜ海外から採用をすることになったのか

今年の3月に起業し、co-founderなしで事業を進めていたのですが、さすがにエンジニアがいないとまずい状況が5月頃に発生し、急いでエンジニアを探し出しました。
副業で参加してくれるメンバーは見つかったものの、7~8月の調達を進めているタイミングでもフルタイムで参加してもらえるメンバーが見つからず…事業が進まなくなってしまい、思い切って海外からの採用に踏み切りました。

使っている採用チャネル

Japan Dev (https://japan-dev.com/) とTokyoDev (https://www.tokyodev.com/)を使ってます。
費用は掲載料無料で、採用できた場合のみ費用が発生するため、スタートアップにとって掲載しやすく、非常におすすめです。

現時点では
・2名は掲載サイト経由
・1名がLinkedinからのインバウンド
・1名が知り合いからのリファラル
合計4名採用しました。

採用したペルソナ

1. 日本で働きたいと元から思っている人
アメリカだったりヨーロッパのスタートアップと待遇面では勝負できないので、元から日本に移住することを積極的に検討している人にターゲットを絞りました。

2. そして英語環境で働きたい人
仕事は100%英語でしたいという人を対象に絞りました。採用における日本語の条件は一切なくしました。

会社側の準備

1. (最重要) 海外人材が活躍できる環境を整える

日本語ネイティブでない人の場合、スタートアップでバリバリ働きたいと思っているほど、ちゃんと英語で意思決定を行っており、ミーティング・役会・投資家とのコミュニケーションも英語で行われている会社でないと、入社してくれません。
日本人だけ出世するような会社に、海外から来る人が働きたいはずなんてないですよね。

弊社の前回ラウンドのリードはDCM venturesですが、米中でも知名度があり、VC側のメンバーも全員英語でも全く問題ないというのは、採用にあたって大きなプラスでした。

2. ビザの申請手続き

ビザに関しては、基本的に高度専門職でビザを申請しました。申請のタイミング・場所にもよると思いますが、高度専門職の場合、2週間~1か月程度で在留資格認定証明書が交付されました。
売上0・社員0のスタートアップだと苦戦するかと思ったのですが、行政書士の方にサポートいただき、意外とスムーズにビザが下りました。

3. 人事労務・社内規定の整備

整備が必要だったのは来日する際の渡航費の規定くらいでした。(当たり前ですが、上海→東京便とオスロ→東京便は結構値段違うので、大陸ごとくらいに分ける必要があります)

本当は服務規程や雇用契約も英語にしたほうが良いと思いますが、弊社ではまだそこまでやる余裕がなく、今のところみんな翻訳ツールを使って確認してもらってます。

候補者ジャーニーの設計

プロダクトと一緒で「候補者ジャーニー」の設計が重要です。弊社の場合はこんなジャーニーを想定しています。

  • Japan Dev, TokyoDevでjob postingを見る

  • 掲載されているculture deckを見る

  • Founderのlinkedinを見る

  • サイト経由で応募

  • カジュアル面談を実施

  • HackerRankでコード面接・アーキテクチャデザイン面接を実施

  • カルチャーフィットを見る面接を実施

  • 内定を出し、承諾してもらう

いきなりfounder 1人しかいない日本のスタートアップに参画するのは中々勇気がいるので、とにかく会社としてのモメンタムを演出することを心掛けました。
例えば、コード面接は会社がどれくらいのレベルのエンジニアがいるか会社側が見定められている場なので、一番自信のある副業エンジニアに担当してもらったり、直接採用候補者がVC担当者と話す機会を設けたり。
自社の強みを演出できるものは全て出しましょう。

給与に関して

Jammは給与・SO水準を全公開しているのですが、公開しているノート通りの水準で採用しました。海外人材の採用にあたって一切変更を加えておりません。(給与水準noteはこちらです)
ジョインするにあたって、現在の給与水準から70%以上減のメンバーもいますが、SOの多さだったり、会社で取り組む仕事の内容の面白さで、「給与ダウンしても入社したい!」と納得して、入社を決めていただけました。

最後に

他社でもShippioさんやミツモアさんのように積極的海外からのエンジニア採用を行っている会社のお話も聞くので、海外人材採用に取り組んでいるスタートアップも増えているのではないでしょうか。

日本のスタートアップエコシステムの成長は、他国のスタートアップエコシステムと比較して、いかに優秀な人材を取り込めるかにかかっています。
当たり前ですが、東京がサンフランシスコを超えるためには熾烈な人材争奪戦に勝たないといけません。
この事実に目を背けず、Jammは世界レベルの優秀な人材を獲得し、Jammに一定期間在籍してもらい、価値を最大限発揮できる環境を整備することに日々尽力しています。
これ以外にfounderの仕事はないんではないでしょうか。

また各メンバーの入社エントリーも入社後順次公開する予定なので、ご期待ください!

採用に関してのお問い合わせ:careers@jamm-pay.jp

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