米国市場環境(2021年12月)

• 米国株式市場:2021年12月はS&P500が4.3%上昇、DJIが5.4%上昇、NASDAQが0.7%上昇;S&P500とDJIが一時史上最高値更新

• 背景として、オミクロン株への不安軽減、景気回復への期待、失業率の低下傾向など

• 米10年国債:10月末1.55%(2bp上昇)→ 11月末1.43%(12bp下落)→ 12月末1.51%(8bp上昇)

• 米ドル(JPY/USD):10月末113.61(1.5%円安)→ 11月末113.29(0.3%円高)→ 12月末115.06(1.6%円安)

• 原油(WTI先物;$/バレル):10月末83(11%上昇)→ 11月末66(20%下落)→ 12月末75(14%上昇)

• ガソリン小売価格($/ガロン):10月末2.98(10.7%上昇)→ 11月末3.12(4.7%上昇)→ 12月末3.38(8.3%上昇)

• Bitcoin($):10月末61,294(40%上昇)→ 11月末57,005(7%下落)→ 12月末47,025(18%下落)

• 失業率:9月4.8%(着実に改善;ただし雇用数はさほど増えていない)→ 10月4.6%(若干改善;外食や宿泊などサービス業がけん引)→ 11月4.2%(着実に改善)

• 物価上昇率(CPI;前月比):9月0.4%(前年同期比5.4%)→ 10月0.9%(前年同期比6.2%;1991年8月以来の高水準)→ 11月0.8%(前年同期比6.8%;1982年6月以来の高水準;ガソリン、住居費、食品、自動車が高い)

• IPO: 10月40社 → 11月35社 → 12月9社(2021年累計397社)

• ベンチャー資金調達(米国IPO週報の集計):2021年12月は210社(前年同月比24%増)、$23.7B(同94%増)

○ ICTインフラ/エンタプライズ/マーケティングが33%、フィンテックが25%、環境/エネルギー/食料生産が14%を占めた(金額ベース)

○ $500Mを超える大型資金調達は、Commonwealth Fusion(核融合炉)、Integrity(保険代理店向け顧客体験管理)、NYDIG(ビットコイン資産運用)、Airtable(Webデータベース)、Genesys(コンタクトセンタソフトウェア)など

○ 本データのカバレッジ率については下記URLの「ベンチャーファイナンス」についての説明をご参照ください
https://usipoweekly.com/about/

<その他>

• COVID-19:米国の感染者数53百万人、死者数82万人超(累計);月初にオミクロン株の感染者を発見、1日の感染者は48万人超に増加

• FRBがテーパリングの加速や利上げの前倒しを決定;テーパリングは年明けから$15B/月→$30B/月、利上げは年1回→3回、実質マイナス金利は継続

• 米議会が$2.5Tの政府債務上限引き上げ法案を可決、2023年初めまでの資金繰りにめど;$1.9TのBBB法案は民主党内の反対もあり通過していない

• The Great Resignation(自主退職ブーム);9月は440万人、コロナ前の1.6%から3%に上昇、女性は男性の2倍;背景に燃え尽き、転職活動、子供の世話など

• 11月のPPI(生産者物価指数)は9.6%上昇と2010年来の水準;コアPPI(食品エネルギー除く)は過去最大の7.7%上昇

• 11月の米消費は0.6%増で10月の1.3%増から減速;一方、MasterCard Spending Pulseによるホリデーシーズン売上高は8.5%増;衣料品、服飾品、電子機器の伸びが大きい

• 11月の中古住宅販売成約指数は予想外の低下;背景として高価格、在庫薄、サプライチェーン問題、労働力不足

• Didiが米上場廃止/香港上場の手続きを開始

• 西安でロックダウン、食料供給不足

• ケンタッキー州とイリノイ州で巨大竜巻
 


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