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「雇用調整助成金不正受給」「労働裁判」「妻のがん治療」50代男の誰も得しない話!【20】

「もう無理や許せへん、辞めるわ」
「絶対に返しはするから」
部下は
「私が辞めるなら自分も」と言ってくれた。

本来は止めるべきかもしれないが
彼と私はお互いにかなり助け合ってきたので
どちらかが辞めれば体がもたないことを
言わなくても理解していた。

そんな会社に何で約15年も務めてきたか
不思議だと思われるかもしれないが
仕事自体は嫌いではなかったし施設にも
愛着はあった。

待遇が劣悪でブラックなのは理解していたが
業務自体のやりがいはあった。
また、その他のスタッフにも恵まれており
会社の中では珍しく人間関係も良かった。

スタッフ達は無理な残業にも文句を言わずに
協力してくれていた。
もちろん残業代は支払われることはない。

無理な残業をさせないため私は休みを返上し
朝から深夜まで働いていた。
補えない分を戦友の部下が被ってくれていた。

この環境の改善は何度言っても
社長は見直してはくれない。
もちろん他の部署も同じです。

「返しをする」と言っても
できることと言えば
労基に訴えることくらいしか思いつかない。

問題は私も部下も管理職であること、
ネットで色々と調べてみたが
なかなか厳しいと思わせる内容が多かった。
でも、あきらめるつもりもなかった。

色々と二人で話し合ってきたが所詮は素人。
とりあえず直接聞いてみることにした。

私はネットなどで探した無料相談のできる
弁護士事務所に聞いてみることになり
部下は労基に相談に行くことにした。

相談に行った弁護士事務所は
名前の聞いたことのある事務所でした。
結果から言えば
私が相談に行った弁護士事務所は限りなく
無理に近い難しいとの返事。
特に私はただの管理職ではなく
「管理監督者」にあたるため無理があるようだ。

逆に部下の行った労基は残業の未払いは
請求できるとの回答。
管理監督者である私も可能だと言われていた。
しかも、3年前までしか
請求できないと思っていたが
過去の残業未払い分は
すべて請求できると言っているらしい。

本当なら
弁護士に頼むより労基からの指導で解決したい。
弁護士に頼むと費用も掛かるし
時間もかかるように思えたからです。

後日
再度労基に部下と相談をしに行くことになった。

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