感情を刺激する、4泊5日。
今年のローカルインターンが終わった。
最近、日々があっという間に過ぎるのだけど、この5日間は本当にあっという間過ぎた。そして今年も、たくさんのドラマが生まれて、最高の時間が溢れた5日間。
企画自体は3回目。私は去年から関わり、今年2回目。
いろあわせに関わるようになり、この4泊5日が私の社会人生活の経験を、ある意味すべてぶち込むものすごく大好きな企画。そして今年も、去年とは少し違った役割を担いながら運営に参加した。
誰もが、誰も、会社も知らない状態から始まる
去年は初めての動きにひたすらドタバタだったけど、今年はいい意味で余裕がありました。学生の数も、参加企業数も去年より少なく、そして何より応募学生の総数は100名越え。そこからの選考で、選ばれた23人。みんなものすごく素直で、いい子がそろってるな、という感覚。
事前にSNSでのコミュニケーションを取っているけど、直接の対面は初日。
オリエンテーション・自己紹介の後に、配属する企業をこちらで決め、絶妙なグループ構成にして、企業さんを発表する。
どんな企業に行くのか、誰と一緒になるのか、そしてここからどんなドラマが生まれていくのか。不安もあるけれど、ワクワクのはじまり。
このインターンの中心は、学生が「企業の採用戦略を考える」こと。
4泊5日のうち、企業訪問するのは3日間。最終日には、企業側からの課題について、3日間で見出した解決方法のプレゼンを行う。限られた時間の中で、湖北の本当に知らない企業のことを、本気で向き合って考える。
それと同時に、学生たちは、自分自身や、グループのメンバーと本気で向かい合う。本気で向き合っていかないと、この課題は達成できない。
「こんなに魅力があるのに、どうして知られてないの?」
学生たちがワークを進めていくと、必ずというほど出るのが、この言葉。(学生みんなも昨日初めて聞いた企業ですが。笑)
配属発表を聞いてから、会社のことを調べて初日訪問に臨む。初日ではなかなかわからないことも、夜のワークや、3日目、4日目になると、本当にイキイキとした表情で自分の訪問先の魅力を語り出す。そして課題解決に向けて取り組む。コンサルのような内容ではなく、その企業から感じた良さや解決すべき点を、等身大の答えでぶつけてもらいたい。そう思うからこそ、本質がぶれないように対話を繰り返す。
学生は、自分の得意なこと、苦手なことを認識して役割分担をする。グループでの目の前の相手とどう向き合っていけばいいのか、うまくいくところもあれば、つまづいてしまうチームも出てくる。何でつまづいてしまうのか、自分の言葉の伝え方や、届かなさ、なかなか解り合えないもどかしさとも、難しい課題と一緒に戦わなくてはならない。タイムリミットの時間は刻一刻と迫ってくる。
生きることは、自分のことと、相手のことを本気で考えること。
最終日のプレゼン。大概のチームは深夜遅くまで内容を詰めて、資料に落としていく。採用戦略を作ったこともなければ、企画提案や、プレゼンもあまり経験のない学生たちが、四苦八苦しながら手探りで進める。
たった3日間。この期間で学生たちは本気で自分にあたらえれた企業さんの課題に向き合い、社員さんに向き合い、本気で解決方法を考える。日に日に滋賀の空気や、企業、人の魅力に気付き、好きになる。
働くことに前向きになれず、働きたくないと言っていた学生が、継続してその企業にインターンすることを決めたり、この会社で働きたくない、といった学生が、最後はその会社と人を好きになり、ちゃんと提案ができなかったからこそ、継続して関わることを決めたり。
この5日間で、学生たちはそれぞれにめざましい成長を遂げる。そしてそれは企業さんの心も動かす。(提案をどれだけ受け取ってもらえるかが楽しみです)
与えられた課題と企業さん、チームメンバーに本気で向き合うことはもちろん、自分に本気で向き合うことが成長のカギになる。
「どうやったら伝わるんだろう。」
このインターンを通して必ず考えるポイントとして誰もが必ず通過する。
プレゼンを作るうえでも、チームを成り立たせるためにも、自分の中から出ている感情を、きちんとぶつけることから逃げては良いものはできない。だからこそ、きちんと伝えなくてはいけない。感じたこと、考えたことを、相手にちゃんと届くように。遠慮はしない。伝え方や言葉の配慮はする。
「最高の場づくり力ですね」と言われたことが私にとって一番嬉しかったこと。もちろん、場づくり力おばけが集結してつくってる5日間なので、クオリティはものすごく高いと思う。(しかも思いやり、得意分野、心配りの毛色がみんな少しずつ違うので良さの組み合わせしかできていない神具合)
<滋賀ってええやん。はたらくってええやん。全然知られてない企業さんも、ええやろ?めっちゃ素敵な人ばっかりやろ?>
この企画で伝えたいことが、しっかり学生に伝わるように、同じ目線に立つ。そしてちょっとだけ、これまでの経験値を生かした道筋を指し示す。
この5日間が終わるころには、はたらくことにちょっと前向きになっているみんなの姿を見て、ほっと胸をなでおろす。
はたらくとは、相手の期待を少しでも上回れるように心を配ること。
いろんな人の感覚で、「はたらくとは」の答えはそれぞれだと思う。
学生目線で考えること、社会人なりたてで考えること、10年、20年と年月が経って考えること。そのときどきの自分が、自分にとっての「はたらくとは」に問いかける。
私のはたらくとは。
相手の期待を少しでも上回れるように、心を配ること。
お客さんに向き合い、一瞬の表情も逃さない。
一緒にはたらく仲間と心を合わせ、阿吽の呼吸で臨む。
ローカルインターンは、私の社会人生活での経験や気付きが一番詰め込まれる。旅館、ホテル、婚礼、宴会。それぞれの現場で培った目線、動き方が本当に活きる。やっぱり私は婚礼・宴会の世界が好きで、サービス自体が好きなんだなぁ、と改めて思わされる。
社会人11年目、後半戦。いよいよお店もOPEN。
サービス・おもてなし×場づくり×自分が好きなこと。最強に楽しい!しか詰め込んでいない日々のはじまり。パソコン1台あれば働ける時代になったけど、やっぱり必要なのはオフラインの場。
誰かの居場所として、いつでもふんわりと受け容れる柔らかな場を作りたいな。
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