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天上のバレエ・地上のダンス(36) 発表会リハーサル直前

ヒップホップ発表会・当日。
中高年4人と若手4人の計8人のチームで参加。じぶんも含めて老害が発生しませんように……


リハーサル

集合時間からリハーサルまでの間は自由。各自ストレッチや自習・身体ならし。
ステージでは既にキッズクラスのリハーサル。音楽・照明は本番同様です。
重低音がバックヤードの控え室まで床を這ってくる。


チームのメンバーは、みんなポツンと立ってるだけ。
無理もない。みな、初めての発表会。何をしたらよいかわからないのだ。
ファースト・ガンダムばりにギクシャク。



先生も多忙

先生は、担当キッズクラスの引率、その他の業務で忙しい。
控え室は、生徒の保護者は入れない。いろいろと規制があります。
保護者の代表者1名のみ入れるようだ。
キッズの着替え・衣装・忘れ物のチェックだけしてすぐ退出した。
どこのチームも司令官なし。ブライトさんのようなリーダーがチームまとめている。


カツ・レツ・キッカ・のような将来ある子どもたち、ワイワイとチームで行動。あっちこっち忙しい。
そう、ダンスで集団生活・思いやり・まわりへの感謝、ぜんぶ勉強になる。


ストリートダンスはキッズのチームが多いなぁ。うらやましい。
派手な衣装が可愛くダンスは上手いし、まさに、ニュータイプだ。


わたしたち大人チーム、みんな雰囲気にのまれている。
わたしは舞台経験者なので、毎度の風景。みんなには初陣なのだ。


「空いている場所で練習してくださいね!」
先生は、それだけ言って、またステージ脇に消えた。



格安の参加費のからくり

ストリートダンスの先生方は裏方も何でもやるのだ。
ライブハウスを使用するので、ダンサーの入退場は、1ヶ所。
当たり前だが、生演奏ではなく事前録音。音だしの指示・誘導なども先生。


バレエの場合、大きな劇場での舞台装置やセッテング、大がかりな照明・音響・演出は専門の業者さんに外注するしかない。
だからバレエの発表会参加費は高くなるんだろう……と思っていたら……


かちかちのロボット

みんな、カッチカチになってきた。顔に青みがかかり、ハロのよう。
じつは、前日練習でも振り付けを覚えていない状態でした。
ありえないことだが、大人の初心者クラスは、こんなもの。練習したつもりの自己満足。
「まぁ、踊れるな。覚えたし」


しかしリハーサルでは頭が真っ白、パニックに。
振りを間違えた、しかし音楽は止まらない。待ってはくれない。
体勢を立て直せないまま終了。
このパターンの多いこと。


今のうち、やることはやっておこう。まだ時間はある。
みんなに声をかけて振りの復習。


メンバーはホワイトフェース

大変だ。いつもほんわか、ミライさん(仮称) が下を向いている。
彼女はお寺の奥さん。世話好き、子ども好きのミライさん。
イベントで緊張しないはずなのに。


お彼岸行事の疲れが出てきたのかも。口数も減ってきた。
甘茶を出すしかないのか……
ミライさんは「祈祷戦士きとうせんし おんダム」状態に。


「工藤静香の L字ダンスが得意」
な、工藤くんも足が止まっている。
L字は、手振りで足の動きではない。ダンスと言えるのか微妙。
そんなビミョーさが踊りに出ている。

「ちょっと、この鏡を持っててくれる~?」
わたしに鏡を差し出す麻宮サギさん。
ヘアメイクのチェックに余念がない。オシャレ最前線。


ぐぐぐ……鏡は、その辺のテーブルと壁に立て掛けたらエエがな……
「かまってちゃんヨーヨー」を食らってしまった!


「リハです、舞台袖に集まってください」
先生の声だ。召集だ。


中高年3人いや、わたし入れて4人の運命は……


毎週金曜日は
「バレエ・ダンス」の日


いつも こころに うるおいを。
水分補給も わすれずに。


最後までお読みくださり、
ありがとうございます。

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