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プラッチックもアリさ

むかしの大阪人は「プラッチック」と発音します。
プラスチック」わかっちゃいるけど「プラッチック」と言ってしまうわわたしがいます。

喫茶 アリサさん

阪急電車の高架下だからか、歌劇のタイトルのような喫茶店があります。

喫茶アリサさん
大阪市北区芝田1-6-5

なんとなくヨーロッパのような。
木とステンドグラスの窓辺。
「アリサ」
主人公の女性の名前とか?
オペラとか…それはアリア。
ありゃあ。喫茶店なのは間違いなしです。

「ネルドリップで淹れています」


これは王家の紋章のステンドグラスかもしれぬ。
モーニングの看板は、わたくしめのような平民でも大丈夫だ、シトワイヤン。


きらびやかな店内。宮廷サロンのようです。
スタッフさんの制服がホテル風味。
フランス衛兵隊に見えてきました。
ご安心を。自由・平等・博愛…などは聞こえませぬ。

優雅な喫茶店。タバコは自由。
クラシックな喫茶店です。
陽の光は奥まで通らず退廃的な革命前夜。

ロココ調の椅子


プラッチック

恥ずかしながら申し上げます。
だだひとつ、なぜかお水のグラスがプラッチックなのです。
ガラスではないのです。


昭和の大阪人は「プラッチック」と発音してしまいます。
プラスチックと、わかっているのに言えないのです。

軽くて丈夫、割れにくいプラッチック
せっかちだからでしょうか。発音できないのです。

平成生まれの人は言わないかも。
いまは短縮して「プラ」ですものね。「プラ容器」とか。


ステンレス


発音の自由

パンのお皿も、きらりんステンレス。
シルバーです。珍しいです。

ちなみに、戦前生まれ(昭和10年生まれ)の、わたしの父は
「ステンレス」のことを
「ステンレース」と発音してました。
「アルミニウム」を
「アルミニューム」とも。


横文字の発音。けっこう自由というか、わからなかったようです。
英語は習ってない世代なので無理もない。
中学から習ったわたしも、いまだにわかりません。


外国人に縁もなく、外国の憧れも強かった小学生のころ。
1970年の大阪万博の前後ぐらいに、ハーフ子役タレントの、キャロライン洋子ちゃんが人気でした。


外国の名前

いまなら細すぎる、小枝のようなモデルさん。
インディアン人形の衣装を着てた双子ちゃんも。
外国のエッセンス。ぽとっ、ぽとん。ネルドリップのエッセンス。


そして、だんだんと、日本人の名前もオシャレになってきました。
リカちゃんのような。お人形さんの影響もすごかったです。
リカちゃんもハーフですものね。


きっと「アリサ」も、当時のハイカラネーム。キラキラネーム。
わたしはマンガ「デザイナー」のモデルのアリサさんが浮かびます。
横文字三文字言いやすい。
プラッチックも言いやすい。


ほかにもいろいろと、面白い発音やエピソードがあったのですが、ちょっと煙たくなっての、ド忘れ。
ド忘れのドは、強調のド。
ドラマチック喫茶店。

見上げるとシャンデリア


誰かダリかの照明器具。
アール・ヌーボーなスタンドなど、朝のモーニングから、この落ち着き。ここは穴場かもしれない。
ギャップも楽しやモーニング。


コーヒーのまろやかさに免じて。


プラッチックもアリさ。


毎週月曜日は
「コーヒー・喫茶店」エッセイの日



いつも こころに うるおいを。
水分補給も わすれずに。


最後までお読みくださり、
ありがとうございます。

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