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シンママの娘(15) お宮まいり

すこし遅くなった、孫の「お宮まいり」
これから赤ちゃんの行事が続きます。娘と孫…心配です。


お宮まいり

孫娘の1ヶ月健診も無事終わりました。
帝王切開で心配だった娘も異常なし。
身体は良好になっても、娘のこれからを考えると、どうしたものか。
心配と迷いで頭の奥がグルグルする、わたしでした。


里帰り出産を経て、帰宅した娘と孫。
なぜか旦那さまのいない新居で、娘ひとりで育児。
オットが沐浴、わたしも世話をするため通う。
実家で暮らし、洗濯物だけ持ってくる彼。
何を考えてるのか。
とうして、こんなことに。
いつまで。

お宮まいりのお知らせ


娘より連絡あり。
普段、一緒に暮らしていないのに「お宮まいり」って?
こういう行事だけ、スルーのか!
いや、するのですか!!
眉間のシワが、また……


初孫ですから

きっと旦那さまの、ご両親の頼みだろう。
わからないでもない。ご両親は70代。
やり残しや、やり直しは許されない世代だ。
58歳のじぶんですら、やれることはやる、後がないと思っているのだから。


息子の「結婚できないかも」を即、一掃いっそうした、最強たる、できちゃった結婚。
大学出たての若い嫁と初孫。
舞い上がることエベレストだろう。


嫁の両親のわたしたち。
呼ばれなくてもいい。
「面倒」の二文字しか出てこない。
そもそも嫁の両親まで参加するものなのか?


お祝いだけ渡すので……(欠席)…


初孫だし、せっかくだし、来てください。お食事も用意しましたので、是非に…とのこと。

お祝いだの、食事だの、嫁の両親の遠慮も一掃する70代のご両親。
後がない。仕方ない。
祝賀パレードの一員となり、体裁を整える。
お宮まいりのキャストになろう。
わたしは、それなりの衣装を用意した。


神社は知り合い

やはり近所の神社である。
旦那さまのご両親とは、古いおつきあいの神社。
親しく話しているのを横から聞く。
初詣・七五三・おまつり、節目には、お世話になっているようです。
わたしも悪いことはできない……


本来なら、こちらで挙式だったろうな。
神社の控え室で かしこまる、オットとわたし。
娘は、和服を着せてもらっています。髪の毛も美容院製だ。


孫娘の衣装もクラシックである。
旦那さまのご両親と、近くに住む親戚ふたり。
孫の顔を覗き込んでニコニコ。


モーニング服の お舅しゅうとさん
和装のおしゅうとめさん。


誇らしげな「高砂人形」のようだ。
お二人の気合いが、バシバシ伝わってくる。
わたしとは違いすぎ。


最後に、正装の旦那さまが登場。
神社の控え室で挨拶するが、なんとなく、ヘラヘラしてるような。
披露宴もなかったので、初めて両家が、かしこまって集合した。


神主さんのパフォーマンスが長かった。
お友だち価格でお得だったのか、体裁を整えたのか不明。
孫娘もスヤスヤよい子。
とにかく、ととのった。


写真館と祝い膳

パレードは、近くの写真館と料理屋さんまでつづいた。
ほんとうに誇らしげ、正装の高砂人形。
ながく添い遂げている老夫婦。
やっと息子が結婚したという実感がにじみ出ている。


それに比べ息子は。
へラヘラしているだけ。


神社の玉砂利と乾燥した石畳。
これからのパレードの行く末を暗示しているようだった。


硬い 固い 感触。
粉々にくだける こころ。


パレードから外れる日は、いつだろう。



毎週金曜日は
「シンママの娘」の日


いつも こころに うるおいを。
水分補給もわすれずに。


最後までお読みくださり、
ありがとうございます。

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