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村上喫茶店さん
正式には「喫茶むらかみ」さん。わたしは、心のなかで「村上喫茶店」と言い直す。
わたしの記事・2度めの登場です。ちょくちょく通わないと後悔するのが、銭湯と喫茶店だと思っています。
喫茶むらかみ さん
大阪の「奇跡の喫茶店」
ご覧ください。このたたずまい。
全面ガラス・木枠の開き戸・床タイル。
セットではないレトロ。保存状態が良すぎのお店です。
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大阪市東成区大今里2-34-19
神路商店街
最寄り駅は……
●Osaka Metro(大阪メトロ)千日前線・新深江駅…徒歩約10分
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東西に約1㎞の神路商店街。アーケードに入ると渋すぎて感動します。昭和から時が止まり二度と動き出さないような香ばしさ。
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金ピカ・みつ編み瑠璃紺暖簾
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「閉店してたら、どないしよう(どうしよう)……」
暖簾が見えたら、ホッとします。紺地に白ヌキの文字。裾にはピカピカのフリンジ。ハレの日のごとく高揚感に包まれます。
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足元のタイルワークも麗しい。
いつ無くなっても、おかしくない喫茶店。
いつまでもあると思うな、銭湯と喫茶店。いえ、親と金でした。
終日モーニング
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喫茶むらかみ さんは、朝8時から。
閉店まで、ず~っとモーニングやってます。
◆トーストセット・350円
◆玉子トーストセット・400円
街の老舗の喫茶店は「終日モーニング」が多いのです。
フードのメニューが今ほど豊富でなかった時代だから、コーヒー・紅茶を飲むだけ。パンやトーストをつまむだけの喫茶店。
なのでテーブルが、小さめなのが特徴です。
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メニューもシンプル。令和の今、カフェに行くとコーヒーだけでも種類が多く目移りするぐらいなのに……
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メニューは昭和価格です。
コーヒー300円。
一番高いのは「ぜんざい480円」それでも安すぎる……知らんうちに閉店してたら、どないしよ……暖簾あった……の無限ループ沼に、はまるのです。ズブズブと。
本名・村上喫茶店
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ガラスに逆さまの「村上喫茶店」の文字。
創業時は「村上喫茶店」、ちょっと嬉しい響き。
こんな、縦にぷっくり筋が入った入り口の厚みのあるガラス、もはや廃盤かも。いや廃品かも。
アーケード商店街の中で良かった。風水害から守られている。
それでも「ふっ飛んでしまった布団屋さんもある」神路商店街。シャレですよ。
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そして、ママさんがお店を大切に維持されているのがわかります。
扉の木枠は艶々となめらか。目から歴史が、鱗も、心のささくれも……ポロポロポロ。
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タイルの床に、蛇口のついたミニ手洗い。飲食店ならでは。
入り口近くの席に座るとこの景色。
じわじわと、レトロのボディーブローが効いてきます。
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卵は高級品
「ごめんね、うちはハムトーストじゃなくて、玉子トーストなの」
わたしは、うっかりハムトーストと注文してしまった。
むかし、卵は栄養豊富なタンパク源だったのです。病気のお見舞い品にも卵を持っていきました。
パンにハムを挟むのは外国人だけだったのかも。
お詫びして、玉子トーストをいただきます。
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「入り口ちかくは冷えるから、どうぞ」
ママさんがストーブを出してくださる。
光熱費が……燃料代高騰で銭湯も廃業する時代なのに……
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しかも「玉子トースト」というより、立派な「玉子サンド」です、これは!
パンも分厚いし、あったかい玉子焼きと大量のレタス。ランチ並みのボリューム!
再度、メニューを確認。
やはりトーストとかいてある。
「サンドウヰッチ」より「トースト」が言いやすいかったのかしら?
焼いてあるから「トースト」か?もう、どっちでもよくなった。
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コーヒーにガラスを映しこむ。
このコーヒーの器も懐かしい、高級品。ここでは、カップ&ソーサとは言わないぞ。
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美しい。コーヒーの楽しみ。はまります。
シルバーのミルクピッチャーにも痺れて、ミルクを入れてしまいます。
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ぜんざいも善きかな
最高や!……ぜんざいも食べよう。
フルサイズのサンドウィッチ、いやトーストをたいらげたのに。
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ベルトのリミッター解除!別腹は標準装備なので、24時間・OKのわたしなのです。
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塩昆布が他店の2倍の量。たっぷりのぜんざいが目の前に。
お餅も焼き目がついてます。
「おもてなし」のお箸が可愛い。
絶妙のタイミングで、緑茶までやってきた。
お茶にもガラスを入れる。
隣の席をお借りしました。
緑茶も美味しい。家に急須はあるのにこんなに美味しく淹れたことない、しばし反省。
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次はお客さまからの差し入れのお菓子。
座っていたらドンドンお菓子が出てきます。そうそう、むかしの喫茶店ならでは。
いやはや申し訳なく思います。
ありがとうございます。
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テレビ喫茶
誰も見ていないテレビ。テレビ台というか棚があります。壁と一体化。造りがすごい!
村上喫茶店さんは、どこを見ても絵になる。棚もテレビが薄く軽くなって嬉しかろうね。
ママさん、節電でスイッチ切っても誰も怒らないはず。
でもテレビも働きたいのです。
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村上喫茶店さんはテーブルが5席。
いつも常連さんが座っている大きな鏡の席が空いているので、座りました。
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大きな鏡の上部に文字を発見!
「テレビ喫茶 村上さん江」
ママさんいわく、昭和27年、テレビが珍しかった頃のね……
当時、テレビは高級品。みんな村上喫茶店さんに集合して、テレビを観ていたのですね。みんなの笑顔が、浮かびます。
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テレビ喫茶の文字と鏡広告。銭湯以外で見たのは初めて。もしかすると最初で最後かもしれません。
ステキな出会いに感謝!
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永遠の昭和価格
玉子トーストセット・ぜんざい、お会計は880円。
ごちそうさまでした。値段に泣けます。
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少々、お腹は持たれました。
わたしの別腹は、老化のきざし。
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それでも、また通うステキな喫茶店。同じメニューも何のその。
他所の喫茶店に行っても、またここへ帰ってきてしまう。
ほっこり、あったかい村上喫茶店。
床は総タイルで冷たいはずなのに不思議。
レトロ、レトロと言われるが、
見る人によってはニュータイプかもしれない。
わたしには、永遠の村上喫茶店さんなのだ。
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「コーヒー・喫茶店」の日
いつも こころに うるおいを。水分補給も わすれずに。
最後までお読みくださり、
ありがとうございます。
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