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ドイツの秘境 モンシャウ(Monschau) 国境沿いの山間に佇む美しい町 ~ドイツ旅行記#3

ドイツ在住時、初めてのドイツ旅行を振り返る!
ケルン、アーヘンを訪れた後、ベルギー国境沿いにある秘境・モンシャウを目指す。
(前回のアーヘン編はこちら↓)

1. モンシャウ(Monschau)について

皆さまは、モンシャウという町をご存知だろうか。
「知ってる!」という方は、かなりのドイツ通とお見受けする。
日本の観光ガイドブックで採り上げられていることは、ほぼないだろう。

そんなモンシャウは、実はドイツでは有名な観光地。
「アイフェルの真珠」とも呼ばれるほど美しい、アイフェル地方の山間部にある小さな町だ。

私がどうして知ったのかというと、アーヘン旅行計画中にドイツの友人から「モンシャウがオススメ!!」と教えてもらったのだ。
ネットで調べると、日本語の記事こそ少ないものの、美しい街の写真がたくさん出てきて、とても魅力的に思えた。
日本で知られていない観光地に行ってみるのも面白そう、と夫も乗り気。

行き方は、アーヘンからバスで30分。ただひたすら乗りっぱなし。
普通の路線バスで何度も停車を挟むので、結構長く感じる。
面白いのは、途中でベルギーの地を走り、またドイツに入るというルート!
走っている途中、「いまベルギーにいる…」と思うのはなんだか変な気分だった。

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アーヘンから南へ。ベルギーを抜けたらもうすぐモンシャウ。


2. モンシャウの街並み

やっとモンシャウに到着!
降りる人は少なかった。
(人気の時期は、クリスマスマーケットが立ち並ぶ時期だそう。)

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わくわくしながら、町の中心に向かって歩いていく。

町に入ったところから、ずっと石畳の地面が続く。
進んで行けば行くほど、昔ながらのドイツの木組みの家々が現れて、まるでおとぎ話の国に来たよう!
古いはずの建物の外観は白くて小綺麗で、木の枠とのコントラストがはっきりとしている。
どの方向を見ても、飽きない。
右を見て、左を見て、前を見て、後ろを振り返って、、、と辺りを見渡しながら歩くのが、とても楽しかった。
(街ではスリが多いため気が抜けなかったが、ここは田舎の観光地でこの時は人も少なく、平和な雰囲気だった。)

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小綺麗で可愛らしい、木組みの家が続く。

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街の中央にある広場。

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町の中央を横切る川と、カラフルな木組みの家。

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町の端まで歩くと、川に行き着いた。

【余談】
ミネラルウォーターを買っておこうと、町で唯一の小さな小さなスーパーに行ったら、なんと15時で閉まっていた。
そして週に3日くらい定休日があり、明日は休み…
Oh, no!!
行かれる際は、必要物資を先に買っておくようご注意ください…!


3. ブルグ ホテル(Burg Hotel)

今夜止まるのは、こちらのホテル。
1階はレストランで、ホテルは外階段を上がった2階から入る造りになっている。

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オーナーのおじさんは英語を喋ってくれたが、癖の強い発音で聞き取れるようになるまで時間がかかった。

こちらが部屋。ほぼベッドだけで小ぢんまりしている。
予約時に調べたところ、家のサイズが小さいからか、どのホテルも小さい部屋が多いようだった。

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鍵が最高に古風で、夫は大変驚愕していた。
なんと扉の鍵穴から、外と中が筒抜けで見えてしまう(!)
鍵のつくりも実にシンプルで、針金で開けられちゃうんじゃ?と思われるほどだ。

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こちらが部屋の鍵。丸い輪に棒がついた、絵に出てきそうな実に簡単な構造。


4. 夕食@ドイツ料理レストラン

初ドイツ旅行なので、また懲りずにドイツ料理。
町を歩いて良い感じの小さなレストランに入った。
(アーヘンのレストランが不発だったので、結構慎重に検討した。。。)

私は、初のシュパーゲルを食べてみた!
(春の時期、ドイツではシュパーゲル(Spargel)と呼ばれる白アスパラガスが非常に人気。シュパーゲル料理を売りにするレストランや、生の新鮮なシュパーゲルを売る市が現れる。)

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シュパーゲルとじゃがいも。上にオランデーズソースが載っている定番の食べ方。

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カリーブルスト。フライドポテトのセットが定番。

【料理の感想】
私: シュパーゲルもじゃがいもも、食感感じない…!美味しいけどクタクタ!こういう食べ物??(いや、たぶん茹で過ぎ…)
夫: カリーブルストは、まあ普通に美味しい。安定。硬くないから前回よりは良い。(硬いシュニッツェルによほど懲りた様子)


5. 朝食@ホテル

翌朝は、ホテルで朝食をとる。
朝食の時間の話は、前日の夕方に遡る。

夕方、オーナーのおじさんに
「明日の朝食は何時がいい?」
と聞かれた。
「6時か、8時かな」
とおじさんは続ける。
私たちは早めに食べて観光しよう、という気持ちで
「6時がいいです」
と言った。
おじさんの次の言葉は…

「なぜ?」

??
えっ…?なぜって言われても、、、
戸惑う我々。

「そんなに早く起きても仕方がないよ、8時にしなさい。ここは空気が良いし、静かでぐっすり朝まで眠れるよ」

???

「…は、はい。。。8時で大丈夫です」

おじさんの勢いに押されて、朝食は8時になった。
…選択肢、無かった???

迎えた翌朝。
テーブルにカトラリーとナプキンがセッティングされ、美しい。
まずは、パン。オーナーのおじさんに案内され、パン5種類ほどの中から、好きなものを好きなだけバスケットから取ってくる。

次に運ばれてきたのは、溢れんばかりに皿に乗った大量のハム、チーズ!

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この迫力。。。手前はじゃがいも入り。

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チーズも色々。穴が空いていたり無かったり、色味も若干違う。

「おおー…なかなかの量。。。」
「でも美味しそうだから、食べ切れるかな?」
そう話しながら、いろんなハムとチーズを試食。
「…美味しい!!」
今まで食べたスーパーのハムとチーズよりも、ずっと美味しい気がする!

そうこうしているうちに、おじさんがお皿を持ってやってきた。

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どーんと差し出された、野菜とオムレツ(大量) ※これは1人分

…スッゴイ量!!!
オムレツも、卵2〜3個分は絶対ある。。。

そして、オムレツも素朴でとっても美味しかった。
おじさん、料理上手〜!(きっとおじさんが作ってくれたはず)
朝食だけど、ここ最近で1番大量かつ美味しい食事だった!


6. お土産はマスタード!

モンシャウはマスタードが名産品。結構有名らしい。
昨日町をぐるりと一周した時、町の端に小さなマスタード屋さんがあったので、そこで買ってみたいと思っていた。
(町の端と言っても、15分も歩けば着いてしまう)

朝食後、時刻は9時台。
外を歩いてみると、何かがおかしい…
人っ子1人歩いていない&昨日あったお店がどれも閉まっているのだ!
もれなくマスタード屋さんも、まだ開いてない〜。。。

これが、朝食が8時になった理由か…!と悟った。
(8時でも早過ぎたかも…)

10時台まで待って、再びお店へ。

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(写真はマスタード屋さんSenfmühleのウェブサイトより)

マスタード屋さんでは、なんと10種類ほどのマスタードがあった!!
正直、マスタードに種類があること自体に驚愕…
マドラーのような小さいスプーンで試食もできる。

ほとんど読めないドイツ語の説明を読み、試食で吟味して購入したのは、レモン風味のマスタード。
とても爽やかで、辛いものが苦手な私でも美味しいと思った。
辛味だけではない味わいと、さっぱりしたレモンの相性が良く、サラダのドレッシングに使っても美味しそう。

瓶も古風で可愛らしいので、お土産にもぴったり。
冗談じゃなく人生で1番美味しいマスタードだった!また買いたい。


7. 赤い家(Rotes Haus)

帰り道、周りの家とは似ても似つかぬゴージャスな外観の大きなお家を発見。
見学できるようだったので、入ってみることに。

説明書きは読めないけれど、どうも裕福な方の家だということはわかる。
後で調べたところによると、繊維メーカーを営む『Johann Heinrich Scheibler』によって住宅兼オフィスとして1752年に建てられたそうだ。

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ひときわ大きなピンク色のお家。扉も金色でピカピカ。

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お姫様が降りてきそうな階段。

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1階のダイニング。1つ1つ食器も丁寧に配置されていて、動き出しそう。

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地下の調理場。ここで火を起こして調理していたのだろう。

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きれいなヤカンや水差し。ピカピカだ。

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おとぎ話に出てきそうなベッドルーム。このお部屋の基調は青色。

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すごいシャンデリアがたくさん。

一部屋、一部屋の装飾にテーマがあり、基調となる色も異なる。
童話のお姫様のお家のように、ゴージャスで装飾が細かく、そしてとても広いお家。
ひと昔前にタイムスリップして、生活空間を垣間見たような気持ちになった。



***

まさに秘境という雰囲気のモンシャウは、ちょっと行きにくいけれど、とても魅力的な町。
アーヘンに行かれた際は、ぜひもう1日時間をとって、モンシャウに立ち寄ってみてください^ ^


【後日談】
旅から帰った後、「モンシャウおすすめだよ〜」と友人に勧めた。
遠いなーと言いながらも、行ってみた友人も「モンシャウいいね!!」とすっかり魅力されていた。
冬のクリスマスマーケットもとても有名だそうです^ ^



Schönen Tag noch! 😄