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秋に恋しくなる…ドイツのリンゴケーキを再現! ~Apfelkuchen mit Streusel

リンゴが美味しい季節になってきましたね。
ドイツに住んでいた頃のことを思い出すと、ドイツでもリンゴはかなりポピュラーな果物。
メインのソースやデザートでも年中よく使われていて、重要な位置付けだなと感じていました。

ドイツのリンゴは、どんなリンゴ?

ドイツで日本より少し早めの秋を迎えると、スーパーに沢山の種類のリンゴが並びます。
日本と違うのは、サイズ。どれも手のひらに収まるくらい小さなリンゴです。
日本のリンゴも時期によって品種が色々ありますが、ドイツでもそれは同じ。
近所のスーパーでも、大抵3〜5種類くらいは置いていました。

難しかったのは、品種の見分け方です。
もちろんすべて初めて目にする品種ですから、買ってみないとそれぞれどんな味かわからず…
柔らかめだったり、シャキシャキと歯応えがあったり、
酸っぱかったり、甘かったり…

最初は、好みの味のリンゴが買えず、一喜一憂しました。
そんな時に見つけたのが、こちらのサイト。

ドイツのリンゴの品種のことが載っていて、すごく買い物の参考になりました。
(ニュースダイジェストは、ドイツ在住日本人には強い味方!)
個人的には、Galaという品種のリンゴが、日本で根強い人気の「ふじ」に近いように思いました。
固めでシャキシャキ歯応えがあり、甘くてみずみずしかったです。


ドイツのリンゴケーキ

私はカフェに行くのが好きで、ドイツでもよくカフェ巡りを楽しんでいました。リンゴケーキは定番と言って良いメニューで、パン屋さんやカフェではかなりメジャーです。
素朴な外見ですが、どこで食べてもあまりハズレがなく美味しかった印象です。

こちらはお気に入りだったカフェで頼んだ、Apfelkuchen(リンゴケーキ)にSahne(クリーム)を添えたものと、Milchkaffee(カフェラテ)。
ApfelkuchenにはSahneを添えるのが、王道の食べ方のようです。
気の利く店員さんだと、「Sahneを添えますか?」と聞いてくれます。

お店によりますが、Cappuccino(カプチーノ)やMilchkaffee(カフェラテ)を注文すると、大抵小さなチョコレートが付いてきます。
飲み物だけ頼んだ時など、ちょっと甘いものがあるとコーヒーに合って嬉しいですね。

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次に、こちらの写真の右下は、パン屋さんでテイクアウトしたApfelkuchen。
紙皿に載せて薄いペーパーで包み、紙袋に入れるという簡易包装が一般的です。
最初は驚きましたが、ケーキが傾かないように、皆このまま手に載せて持って帰ります!
デコレーションのついたケーキでも扱いは同じなので、持ち帰るとちょっと崩れます…
それくらいカジュアルな気持ちでケーキを買えるのも、面白いですよね。
素朴な印象のケーキが多いということもあり、ケーキを買うのは日常の延長なんだなぁと感じました。

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(ちなみに左上は、ケシの実の甘いパンです。)


日本でドイツのリンゴケーキを再現!

ドイツのリンゴケーキを思い出して、久々に食べたくなったので、ドイツ語のレシピサイトを見て作ってみることにしました。

参考にするのは、こちらのサイトのApfelkuchen mit Streuselというケーキ。
動画もあるので、読めなくても作り方がよくわかります。
ドイツの家庭用お菓子レシピは、どれも結構ラフな作り方です。

Streusel(シュトロイゼル)というのは、英語ではcrumble(クランブル)。
ドイツのケーキの上によく載っている、そぼろ状のクッキーです。
サクサク、カリカリとした食感が楽しめます。
これがジューシーなリンゴとの食感の対比になって、とても美味しいんです。

レシピ通り作ると、26cm丸型の1台分。
日本でメジャーなサイズの21cm丸型よりも、一回りか二回りくらい大きいです。
お菓子作りが趣味の私でも、さすがにそんな型は持っていません…

たくさん作ったらお友達にお裾分けしよう!ということで、15cm丸型とパウンドケーキ型の2つを使ってやってみようと思います。
外国のレシピそのままだと甘すぎることがあるので、分量は適宜作りやすい量に改変してやってみます。
大量すぎてカロリーが若干怖いですが、実験も大事。勇気を持っていきましょう。

<材料>
【A】ケーキ生地
バター 110g
砂糖 80g
バニラエッセンス 7滴
卵 1個
薄力粉 250g
ベーキングパウダー 5g
塩 ひとつまみ

【B】フィリング
リンゴ 秋映3つ
シナモンパウダー 適量
レモン汁 小さじ1

【C】シュトロイゼル
バター 100g(室温に戻しておく)
砂糖 60g
バニラエッセンス 7滴
薄力粉 200g
塩 ひとつまみ

<作り方>
1)
【A】ケーキ生地を作ります。材料を上から順にすべて混ぜます。最初は泡立て器で、薄力粉を入れてからはヘラに持ち替えます。ひとまとまりにしたら、ラップで包んで冷蔵庫で1時間以上冷やします。

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2)
冷蔵庫から1)の生地を出し、型より一回り大きいサイズまで麺棒を使って広げます。生地を型に入れて、側面の高さがおよそ3cmになるように、型の側面に生地を押しつけます。フォークでピケしたら、生地がダレないように他の作業が終わるまで冷蔵庫に入れておきます。

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3)
【B】フィリングを作ります。りんごの皮を剥いて芯を取り除き、サイコロ状にカットします。レモン汁とシナモンを加えて混ぜ合わせます。

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4)
オーブンを180℃に予熱開始します。
【C】シュトロイゼルを作ります。ヘラやスケッパーを使って、切るようにすべての材料をよく混ぜ合わせます。ある程度混ざってきたら、手で押し付けるようにしながら、そぼろ状にします。室温が高くて溶けてきてしまったら、冷蔵庫で冷やすと作業しやすくなります。

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5)
冷蔵庫から生地を出し、先ほどのリンゴを入れます。ケーキの上を覆うようなイメージで、シュトロイゼルを万遍なく載せます。

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6)
180℃で55〜60分焼きます。
お手持ちのオーブンによるので、焼き具合を見ながら時間を調整してください。
途中、焦げそうになったらアルミホイルをかぶせてください。

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こんがり焼けました。焼き上がりはリンゴの水分でグツグツ音がします。

***

焼いていると、部屋中がアップルパイの香りに包まれます^^
シナモンとバニラの香りもふわっと…

冷めてから、カット。
リンゴがジューシーなので、小さく切るのは難しいです。
大きめカットがおすすめ。

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側面と底面はよく焼けて、サクサク、カリカリの食感。
リンゴは良い感じに酸味があって、ジューシーです。
秋映って甘いと思っていましたが、焼き菓子にも良いですね。

シナモン嫌いの夫は苦手かな…?と思っていたのですが、ニコニコして食べていました。
入れ過ぎなければ大丈夫みたいです…


簡単なバターケーキなので、失敗はないだろうと思っていましたが、思ったより良い感じに出来ました!
21cm丸型なら、半量で良いと思います。
ドイツのリンゴケーキ、よかったら試してみてください。



【おまけ】
お裾分け用。
一切れがとても崩れやすいので、ラップに包んでみました。
お菓子屋さん気分で、いつもラッピングは楽しいです^^

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Schönen Tag noch! 😄