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骨の健康だけじゃない!カルシウムが果たす役割とは?

私たちの体に欠かせない栄養素のひとつ「カルシウム」。
皆様、カルシウム、しっかりとれていますか?
カルシウムといえば骨!という印象が強いのですが、実は心臓や脳神経など生命活動とも切っても切れない深い関係があるのです。
カルシウム不足で起こる様々な現象や体の不調などを一緒に学んで、食生活改善に活かしてみましょう!

■日本人は慢性的なカルシウム不足!

飽食と言われる現代ですが、そんな中でも私たち日本人が上手に摂取できていない栄養素の代表こそが「カルシウム」です。
国が設定したカルシウム推奨量は、50~64歳以降の男性で737mg、18~64歳の女性で661~667mgといわれています。
しかし国民栄養調査によると平均摂取量は505mg(令和元年調査)となっており、この数値はここ数十年ずっと600mgを超えていません…

カルシウムは体重60kgの人の場合、体内には約1kgあるといわれています。
体内のカルシウムの総量のうち、99%は骨や歯に存在し、残りの1%はイオンとなり血液や細胞に存在します。
実はこの1%がとても重要で「生命を支えるカルシウム」と言われるほどの役割を持っているのです。

■ご存知ですか?カルシウムパラドックス

私たちの体には、血液や細胞にあるカルシウム量を一定に保つ仕組みが備わっているため、カルシウム摂取量が不足すると身体はそれを察知して補おうとします。
自動的に不足分を調整してくれるんですね!
…なのですが、その不足分がどこから補われるかというと、骨から溶出したもの。
そのため、カルシウム摂取量が足りない状態が長く続いてしまうと、「骨からカルシウムを出して!」という指令が頻繁に出てしまうことになります。
結果、骨のカルシウム量が減って、骨粗しょう症の原因となってしまうのです…!
また、この指令が頻繁に出されると、細胞にある、普段は閉まっているカルシウムの通り道がホルモンの関係で開きっぱなしになってしまい、必要以上にカルシウムが溶け出し、血液中のカルシウム濃度が高くなり、動脈硬化や高血圧などを引き起こしやすくなります。
このようなことを「カルシウムパラドックス」といいます。
カルシウムパラドックスを引き起こさないためにも、積極的にカルシウムを外から補ってあげることが重要ですね!

■カルシウム不足を感じた体からのサイン

そうはいってもカルシウムが足りているかどうかは自分ではあまりよくわかりませんよね。
実は、カルシウムが不足すると、体に少しだけ異変が生じます。
原因はカルシウム不足だけではないものもありますが、体からのサインを見逃さず、自覚したらカルシウム不足の可能性も疑ってみましょう。

①まぶたがピクピクとけいれんする
②運動もしていないのに足がつる
③もの忘れをよくする
④イライラする

①~②は筋肉活動の低下、③~④は脳の神経細胞の働きの低下が原因と考えられます。
いずれもカルシウム不足によるカルシウムパラドックスが関係しています。

上記のようにカルシウム不足は、いろいろな病気に関連するといっても過言ではありません。
またカルシウムは汗や尿などの代謝によっても少しずつ失われています。
毎日継続して食事などから補っていきましょう!

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