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鹿ヶ谷の光芒

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#超短編小説

一瞬だけ自分が出てくる「1984」 2023/02/06の日記

一瞬だけ自分が出てくる「1984」 2023/02/06の日記

 ウィンストン・スミスは、今日の真理省での仕事を前に地下の食堂に来ていた。普段は自宅で食事をとってから仕事をするのだが、昨日からは隣のパーソンズ家からやけに不穏な雰囲気を感じ取っでいたので、少しでもあの一家から距離を取っておきたかったのだ。ミセス・パーソンズはじきに息子たちから告発され、蒸発させられる。ウィンストンは確信していた。
 キャベツ臭くて酸っぱい臭いが立ち込める地下食堂であったが、家にい

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空っぽな看板 2023/01/22の日記

空っぽな看板 2023/01/22の日記

 ある建物の片隅に人の背丈ほどの看板が立っていた。その看板には何も描かれていなかった。何が描かれていたかも推測できないほどにまっさらになっていた。
 私はそいつのことを見つけたとき、ふいに変な気持ちがして、その看板の写真を撮った。その後私は看板を見つめながら、こいつは元々なんて描かれていたんだろうとかどうして誰も処分しないんだろうとか考えていたが、次第に人がやってくるのを感じて、真っ白な看板を見つ

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