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2024.05.19 ~文学フリマ東京38~

 文フリ東京に、5年ぶりにサークル参加してきた。

こんな感じで設営していました。

 まず、楽しかった。
 久しぶりの対面イベント、サークル参加。懐かしい友人に会ったり、本を手に取ってもらったり……。特に懐かしい友人のインパクト(文字通り「衝撃」)が強くてめちゃくちゃテンションが上がった。
 なんか、「久しぶり」とか「待ってたよ」感もあったのがありがたかった。もう忘れ去られているかもしれない、という一抹の不安もあったので。

 知り合いへの頒布が主ではあったが、通りすがりに気になってくださった方や見本誌コーナーから来てくださった方などもいらっしゃった。来てくださった方の6割くらいに「えーうれしー!」と声を上げていた気がする。ひとりになったときにふと「いい年して、ぶりっこか??」と心の内でツッコミを入れていたが、嬉しい気持ちを反射的に「嬉しい」という単純明快な言葉で伝えられるというのは悪いことではないか……と思い直し、イベント終了までこのスタイルを貫いた。 
 ただ、頒布数自体は思っていたよりも少なく終わっている。今まではそこでそれなりに悲しい気持ちになっていたが、今回はそこまで落ち込んでいない。「え、どいつもこいつもウチの新刊を買ってないですって!?」と、あたかも買わなかった方が損をしたかのような、強い気持ちを維持している。新刊にそれなりの自信があったのもあるが、それにしたって随分図太くなったもんだ。
 今回買わなかったキミたち、次回は買うんだぞ。
 あと、昨今の日本の経済状況や会場の混雑の中で、ご自身の中で優先順位の高い本しか買えなかった方もいると思う。来場者の致し方ない選別の中で私のサークルが落選したのもある気がしている。本気で頒布数伸ばしたいなら、もっと「強い」本を書いて振り向かせるしかないよね、とも思った。
 創作活動を「楽しい」と思える範囲を超えない程度に、今後いろいろ工夫できたらと思う。

 いろんな方から差し入れをもらって「あ、自分何も持ってきてない」と少し気まずくなったり、気になるサークルさんの本を買うときに、名刺はぶら下げていたものの名乗らず買ってしまったりした。そういうやりとりをもっとできていたら頒布数ももう少し伸びたかもしれないが、それは「お前んとこの本を買ったんだからお前も買えよ」という圧になるかもしれない、と思うとガツガツ声をかけるのは躊躇われた。

 大規模になった文学フリマに参加して最終的に思ったのは、「ウチは弱小個人サークルでちょうどいいんじゃないかな」ということだった。苦労もあるけどね。今回もあったし。
 帰り道、「そういう、言いづらいあれこれ本にしてしまえば良いんじゃない???」という強気なアイデアが降って来たので、次にイベントに出るときはそういう本を出すかもしれない。できれば今回以外でも感じてきたことを含め、噛み砕いてマイルドにした上で小説にしたい。
 

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