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「お洒落ですね」

お姉さんがささっと後ろに髪を結ってラーメンや親子丼なんかを旨そうに食べるているのを見ると、ラーメン屋だったり定食屋ってすごい場所だなあと思います。

みてくれや周りを気にせずに、一番の目的、おいしいものをおいしく食べることができる場所。

かっこいい店やお洒落な店も楽しいけれど、その空間にそぐわないことをしないよう、口の周りにソースがついていないか気にしたりして忙しい。
そんな時、この空間はなんのためにお洒落なんだろう?と考えます。

地方に行っても、新しく建てられた道の駅やリデザインされた特産品の商品パッケージの中には、綺麗で、斬新で、お洒落なものがたくさんあります。
でも、わたしには違和感を覚えるものも紛れている。

たとえば、「漬け物」と書かれたシールだけが貼ってある商品。
そのシールに書かれた達筆で読みにくかったりする文字から、こんなばあちゃんがつくったのかなあなんて想像させられて、きっとおいしいだろうと手に取る。

ばあちゃんはおそらく、漬け物だから漬け物と書いているだけなのだろうけれど、それでも不思議と漬け物であること以上のことが伝わってきます。

さて、その商品やその空間で叶えたいことを、最適な方法で、的確に伝えるための問題解決方法のひとつがデザインだと思います。

だから、目的と手段が一致せずに、ただデザイン料や箱代などが上乗せされ、肝心の中身の分量は少なく、かっこいいパッケージをまとったのはいいけれど、高いだけ。という風に感じるものは、一言で言ってしまうとむかつく。

頭に浮かぶあの商品が売れているのは、そなわっている魅力が的確に伝わるようにデザインされているからだと思う。お洒落だからではないんじゃないかなあ・・・

わたしだったら「お洒落ですね。」としか言ってもらえない仕事は、さびしいからやりたくないな。(と言うものの、あなたはどちらさんでしょうか?と怒られそうだ)

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