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なぜ課題管理、課題解決が進まないか?組織における問題点は?

”課題”解決こそが仕事といえると思います。その課題を管理して、順次、解決していくこと、”しごでき”の人*なんだと思います。*ネットラングで仕事ができる人の略
たくさんのクライアント先で課題の進捗管理をしているところを見ていると、会社独自の管理手法なのか、属人化の結果の管理手法なのかいろいろありますが、上手に組織、チーム単位で進めているところはそれなりの仕組みを入れていました。
以下では、組織、チームによって異なりますが、課題管理や課題解決が進んでいかない理由・問題点を探っていきたいと思います。

1. 目標やビジョンの不明確さ

 組織の目標やビジョンが明確でない場合、課題解決がどの方向に向かうべきかも不明確になります。つまりは、”未来のゴール地点”がはっきりわからないと、どの方向にすればよいのかわからないのは当然です。その結果、課題の優先順位付けや具体的なアクションが曖昧になり、進捗が遅れます。

2. 責任の曖昧さ

 課題管理において、誰が責任者であるかが明確にすることが最も重要です。これは特に比較的大きくなってきた企業において曖昧にされている部分です。曖昧が許されている社風なのかと感じたりします。責任の所在が不明確なままでは、誰もリーダーシップを取らず、課題が放置されることが多いです。

3.コミュニケーション不足

 隣のひとが何をやっているのかも分かっていない組織を見かけます。まさに、組織内コミュニケーション不足が生じていますが、課題の共有も不十分になり、対応策の理解や協力が得られにくくなります。どのように課題共有をするかの仕組が必要です。

4. リソースの不足

 そもそも人材、時間、予算などのリソース(経営資源)が不足している場合、課題解決が後回しにされることがあります。課題の責任者も、その課題を解決できる条件がそろっていないと解決に動かないことがあります。やるべきことは分かっていても負荷が強く、出遅れるような状況があったりします。

5. プロセスやフレームワークの欠如

 課題解決のためのやり方(プロセスやフレームワーク)が確立されていないと、解決のための手順(ステップ)が不明確になり、対応が場当たり的になります。次に何をやったらいいかが明確になっていると当然にスムーズに進んでいきます。その”次に何をやったらいいか”を判断することも責任者の責任かもしれませんが、責任者の能力・スキルを考慮して課題を任せる必要があります。

6. 組織文化や風土の問題

 組織内でミスが許されない文化が根付いている場合、課題解決が進みにくくなります。それは、新しいアイデアやリスクを取ることが避け、いままで通りの方法を選択する(失敗はない)ことを選び、業務効率の改善に進まない傾向となります。中小企業で、特に親族経営の企業にこれが見られます。また、責任を取ることを避ける風土も、課題の停滞を引き起こします。責任を取ること、リスクをとることがメリットにつながるような社風づくり(仕組づくり)が必要です。

7. 変化への抵抗

 組織内での変化への抵抗が強いと、課題解決のための新しいアプローチや変革が進みにくくなります。既存のやり方に固執することで、効果的な解決策が導入されず、課題が長引くことがあります。心理的な”セーフティーゾーン”のままでいることは、残念ながら成長にはつながりません。適度な負荷が設定して、それを超えていくことでほどよいドーパミンがでる環境づくりが好ましいと思います。

8. 優先順位の誤り

 組織内での課題の優先順位が適切に設定されていない場合、重要な課題が後回しにされ、解決が進まないことがあります。組織内で決定権を持つ人があいまいなビジョンのままであると発生します。結局は、組織、チームがどっちにいくのか、目指しているのをはっきり伝えていくことが重要です。それがまさにリーダーシップになります。

最後に

 これらの問題点に対処するためには、まずは経営トップがどうしたいのかの未来のゴール地点を明確にして、それをどうしたらしっかりと進めることができるのかを自覚することです。そして、組織、チームメンバーが自らの責任を全うすることだと思います。
 本来やるべきことは、みんなすでに知識としては知っています。
 組織全体での課題の共有、明確なビジョンや目標の設定、責任の明確化、適切なコミュニケーション、そして変革を受け入れる文化の醸成、課題解決のための体系的なプロセスやフレームワークを導入、リソースの適切な配分が必要なことは知っています。

当たり前なことを当たり前に実行していきましょう。





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