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本棚は段ボール Vol.6 『感性でよむ西洋美術』/伊藤亜紗

たまには、読みやすい本が読みたいと思って、気になっていたNHK出版の本を読んでみました。

比較しながら、時代の感性と私たちの感性を引き出し、実際に「なるほど」という納得感をもって美術を学ぶことのできる1冊です。

美術の入門書は、読んでいて、たとえば、「この絵は〇〇です、〇〇派は△△な感じの絵です。」と言われても、「う~ん、そう言われれば、そう、なのかなぁ…?」とか「そうかなぁ」と思ってしまってよく分からないまま終わってしまうことがあります。

けれど本書ではそれがなく、「こんな感じに見えませんか?」といわれたら、なるほど確かに初心者でもそう見える、というところがとても嬉しくて読むのが楽しかった。

本書をとっかかりに、もっと美術を学びたいと思えるような、本当に入門書として良い内容だったとおもう。

人にもおすすめしたい。

巻頭に例として出される絵画たちのカラー印刷がたくさんのっているのもうれしいし、1時間程度あればサラッと読めてしまうのも嬉しい。

字が大きくて講義形式なのも読みやすく、講義を受けた大学生の実際の感想を読めることも楽しい。一緒になって講義を受けている気分になれる。

こういう講義を今、また受けたいなあと思う。

NHK出版のこういったシリーズの本、結構好きなので、また興味のあるものを見つけたら読んでみたい。

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