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殺菌シリーズ

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世の中のウイルス、細菌、真菌、微生物などなどが溢れています。米軍のエボラ、炭疽菌消毒や医療機器、水道水やプールの消毒、マウスウォッシュなどなどに広く使わている二酸化塩素の安全性と… もっと読む
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殺菌シリーズ第五弾:二酸化塩素の作用機序。異常に都合が良い選択性はどこから?

さて二酸化塩素をつかったマウスウォッシュから飲用水の殺菌、米軍のエボウイルス対策、そして臨床試験での安全性の話などやってきた殺菌シリーズですが、今回は作用機序について見ていきます。 そもそもなんで人や動物には安全でウイルスや細菌などには強力な破壊力があるのか?めっちゃ疑問じゃないでしょうか? 薬の場合、化学構造がうまい具合に特定の目標となる物質(タンパク質が標的のことが多い)だけに作用するけども、他にはあまり作用しないという感じに化合物をデザインすることが一般的です。

殺菌シリーズ第四弾:飲用水の消毒に使われる二酸化塩素の安全性

第一弾ではマウスウォッシュ、第二弾ではキャンプでの飲水フィルター、第三弾では米軍のエボラ、炭疽菌対策を見てきた殺菌シリーズですが、今回は状況証拠ではなく学者さんが要求するような厳しい基準で度々登場している二酸化塩素の安全性を徹底検証してみたいと思います。 エボラウイルスや炭疽菌、カンジタ菌などの病原菌、プランクトンなどの微生物を効果的に殺してくれる二酸化塩素ですが、体内に誤飲した時にどのくらい毒性があるのか、殺菌後に残存する二酸化塩素に長期間晒されて健康被害はないのだろうか

殺菌シリーズ第三弾:米軍のエボラ、炭疽菌の除染法

第一弾ではマウスウォッシュ、第二弾ではキャンプでの飲水フィルターを見てきた殺菌シリーズですが、今回は短めに米軍のエボラ対策を見てみたいと思います。 2014年に西アフリカであったエボラのパンデミック。記憶に新しいですね。上の写真は米軍が2014年9月にリベリア共和国へと派兵される様子です。米軍は現地に医療キャンプを設置して感染者の救済にあたりました。 そんな危険な任務を遂行するにあたって、エボラウイルスに汚染されているような機器の消毒や現地でのエボラウイルスで汚染されてい

殺菌シリーズは第567弾の最終回をもって終了する予定です。それまでお付き合い下さいね!

殺菌シリーズ第二弾:キャンプの飲水の殺菌

さて、シリーズ第二弾はアメリカのバックバッカー達が現地で飲水を確保するときのフィルター事情について見てみましょう。 山奥深く入り込んで、自然を満喫する。そんな時にも飲水の確保は重用ですよね。そして、出来るだけ荷物は軽く済ませたいバックバッカー達は湧き水などをフィルターしたりして確保しています。でも、いつも簡単なフィルターで済むようなキレイな水が確保できるわけでもありませんよね。実際、人、動物の糞尿によって飲水が汚染されていることもよくあります。 今回の除菌シリーズは、汚染

殺菌シリーズ第一弾:非アルコール性マウスウォッシュ探検

殺菌シリーズ第一弾としてお口クチュクチュ、モンダミンでおなじみのマウスウォッシュの世界をちょっと見ていきましょう。本シリーズは科学者向けに書いており、専門用語も飛び出しますがなるべく解説してわかり易くしますのでお付き合いください。 アメリカではリステリンが普及しており、口をゆすいで口臭予防という習慣がありました。そこへ目をつけて日本人向けのマウスウォッシュを開発ということでアース製薬によりモンダミンが開発されたのだそうです。まあ、日本人でも知っているこの定番2つを先ずは見て