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育児相談「登園しぶりへの対応」

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こんにちは。臨床心理士/公認心理師として精神科で勤務しながら、夜な夜なSNS 界隈で漫画家活動やLIVE配信などをしております。白目みさえと申します。活動内容などはこちらでご覧くださいませ。

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登園しぶりをする娘への対応について

年長さんの娘さんがここ最近登園しぶりをしている。
朝はしぶるが気持ちが切り替われば楽しく普通に過ごしている。
毎朝大泣きして先生に引き剥がしてもらうのが申し訳なく相談者様もしんどい。

【対応】
・1日休ませてみる
・お守りのイラスト
・暴れずに行けたらビーズのご褒美
→不発に終わる

どうしたらいいですか?というご相談です。


登園しぶり/登校しぶりとは

その名の通り、登園や登校の時間になると行きたくないと駄々をこねたり泣き出したりすることです。

中にはお腹が痛くなったり、実際に熱が出たりするのに、いざお休みの連絡をするとケロッと良くなるお子さんもいます。

年少さんくらいで初めて保育園に行くお子さんの場合は、これまで慣れ親しんだ家から離れることが怖くて、お母さんと離れるのが寂しくて不安になって泣いてしまう子はよくいらっしゃいます。

また体調に現れてくる場合、休んだら調子が良くなる場合は、保育園や学校で「なにか嫌なことがある」と考えることが多いのですが。

相談者様の場合は「行ってしまえば大丈夫」そうなので、違う可能性を考えました。


【原因1】ご褒美の弊害

まずとても大切なことなのですが…

登園しぶりのお子さんにご褒美は基本的に不要です

理由はふたつ。

①ご褒美がもらいたいがためにごねるようになるかもしれないから
②本当の問題が見えにくくなるから

もちろん理由があれば別ですよ?

とても嫌な発表会があるのに乗り切ったとか。
お友達とケンカしたのに頑張って行って仲直りできたとか。

そういう場合にオプション的にご褒美があるのはOKです。


でもそのご褒美っていつまで続けます?
お子さんは賢いです。
「登園しぶり」をすればなにかいいことがある…とわかれば
ちゃんと登園しぶりを繰り返してくれます。


おもちゃやお菓子など、具体的な物のご褒美はあげなくて大丈夫です。

「休ませる」というのも時には必要ですが、ごねたら行かなくていいというのも本人にとっては「ご褒美」になります。

ではどうすればいいのでしょうか

【対策1】ご褒美を上手く与えるコツ

登園しぶりをしなかったことに対してご褒美をあげたい場合は、先ほど紹介したような物や特典的なご褒美ではなく「言葉」もしくは「スキンシップ(ハグ)」などを「ご褒美」としてください。

言葉で褒めるときのコツは
①本人を褒める
②本人の前で先生や夫に対して「この子すごかったのよ!」と褒める
③本人に「○○ちゃん偉かったねって△△さんが褒めてたよ!」と伝える

子どもも馬鹿じゃないので、①は割とすぐに効かなくなります。
「親だからそう言ってるんでしょ」とわかります。

でも②や③を抱き合わせにすることで「そうかこれはママが自慢したくなるくらいすごいことなんだ」「他の人も褒めてくれたんだ」とちゃんと信憑性を持つことができます。

でも①がなければ②や③の効果は半減します。必ずセットでやってください。

やはりなんやかんやで親が褒めてくれるのが一番嬉しいので。

またその時に「他の子をけなさない」というのも大事です。

「お姉ちゃんはそれに比べて」とか「Aちゃんなんかまだ泣いてるのに」とかは要りません。

あくまでも目の前のあなたがすごかったと伝えてください。


他に考えられる原因と対策

とはいえ断片的な情報しかありませんから。
予測ですよ?

蓋開けてみたら「そんなことあったんかい!そら行きたないわ!」ってこともあるかもしれないので、そうなったらドヤ顔の私を笑ってやってください。


今回のポイントは「ママと離れること」が嫌そうなのでそこに焦点をあてて考えていきます。


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