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🇨🇳#9 サウナスーツで西安・兵馬俑を見る

銀川から新幹線で3時間、陜西省・西安にやって来た。

西安北駅からタクシーで約50分

週のど真ん中の平日だというのに、兵馬俑博物館は観光客でごった返している。
オフシーズンの平日でこの混みようだから、夏の土日は凄まじいことになっているのだろう。

ところで、今回改めて思ったのだが、やはり中国は広すぎる。
日本なら、埼玉の熊谷が暑い暑いと騒いでいて、千葉の津田沼では皆こごえて雪が降っているなんてことはあり得ないだろう。
熊谷が32℃の時には、さすがに富士山の雪だって溶けているはずだ。

つまり、どうにもこうにも移動に衣替えが間に合わないのである。
そして、隣合わせの省に行くだけだからと油断していると、皆半袖で、わたしだけこんなかっこうということになってしまうのだ。

昨日の雪山ではこの上にもう一枚着ていた

おまけに、このサウナスーツのようなインナーダウンを脱ぐタイミングというのがなかなか見つからない。
というのは、背中に40ℓのバックパック、いつでも仕事ができるよう前にパソコンを入れた(ダサい)ナップザックをかけていて、もし銃撃戦の真ん中に立たされたら命拾いするかもしれないが、服に関しては、ちょっとやそっとじゃ脱げない状況なのである。

暑い…

サウナスーツを脱ぐのを諦めたわたしは、暑苦しいかっこうのまま兵馬俑が陳列された博物館内に入った。

日本人が狩猟をしていた紀元前246年頃に作られたというのが衝撃である

前回ベビ子(娘)を連れて来た時にも思ったが、民や国にとって直接的にはなんの役にも立たない作業を多くの民に強いて、自分の死後の世界を守る兵・約8000体の精緻な像を作らせた始皇帝は、狂気そのものである。
(職人の技術が磨かれる、生産性が見直されるなどのメリットはあった)

そして、その狂気が今、こんなにも多くの人々を熱狂させている。

元々は色まで塗られていた(空気に触れると塗料がおちてしまう)

また、四十にもなって、仕事でも何でもないのに、身銭を切って中国一周するというのも一種の狂気である。
その狂気を、熱心に観察してくれている読者さんが3人くらいはいるようで、そんな読者さんには、ただ、ありがとうである。

みんな顔が違う
満席・相席の店内

兵馬俑を見終えて、サウナスーツを脱いでカフェで仕事をしてから、西安名物のbiangbiang麺を食べた。
ずいぶんふざけた名前であるが、作る時にビャンビャンという音がするからこの名前らしい。
ちなみに、教師の場合はびんびんしていると、物語になったりする。

2人前くらいあるが、完食
かなりの幅広

名前はおかしいが、味は素晴らしい。
揚げたうずら卵、煮詰めた小さな厚揚げ、茹でたキャベツにもやし、角煮、トマトの卵炒め。
このお椀には、足りない味と食感がない。
そして、盛りだくさんの具材の下には、長野のほうとうも「参りました」と言わざるを得ない幅の麺だ。

タレの味付けはピリ辛で甘じょっぱく、お酢の酸味が隠し味に。
麺は歯応えがありながらもツルッと滑らかで、厚みもちょうど良い。

中国で日本語の「の」はちょっと前に流行していた

職業柄、「の」のフォントのミスマッチが気になる。
「KSO黒龍爽」「AB-nara Regular」のフォントとかにしてはどうだろうか。

平遥古城駅前

夜20:00、新幹線で山西省・平遥に到着。

古城の北門。今夜の民宿は古城の中にある

タクシーの運転手さんに中国を一周しているというと、平遥の魅力をたくさん教えてくれた。

これは中国どこの地域でもそうなのだが、自分の故郷を悪くいう人はそうそういない。
みんな必ずおいしいもの、綺麗な景色や歴史を教えてくれる。

埼玉県人も、この点は見習うべきだろう。
そんなわけで、日本に帰ったら、埼玉を再発見してみようかなと思ったわたしであった。

ジュースが不気味なベア⚪︎リック風の瓶に入っていた

胃もたれのため、夕飯はスイカとパパイヤミルクのフレッシュジュースに。
それではおやすみなさい⭐

現在の総移動距離 約10690km
現在の33地域クリア率  33分の7
降り立った都市 11
①上海②新疆ウイグル自治区(カシュガル/ウルムチ/トルファン)③甘粛(敦煌/蘭州)④青海(西寧/海南チベット族自治州)⑤寧夏回族自治区(銀川)⑥陕西省(西安)⑦山西(平遙)
飛行機  2回
新幹線  3回
寝台列車 3回
普通列車 0回

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