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犬の避妊去勢について パート2

こんにちは!くま子です !


前回の避妊去勢編では私たちの望みとしている
避妊去勢をして欲しい、と。お伝えさせて頂きました。
↓過去の記事も併せてご覧ください。
避妊去勢に関してよくいただく質問の
麻酔のことや、その子の子どもを生ませたいなど
にも私目線になりますが、お答えしております。


今回は避妊去勢をしないとどのような不利益があるかを具体的に話したいと思います。

犬🐶の場合

■女のわんこの場合🙆‍♀️

診察をしていてよく目にするのは、子宮蓄膿症乳腺腫瘍です。

乳腺腫瘍に関しては100パーセントは予防出来ませんが、初めての発情(生理)の前に避妊手術すると9割ほど予防効果があります。

その後発情の回数が増えるごとに予防効果は減ります。

犬の乳腺腫瘍の悪性と良性の割合は半々です。

見た目だけでは診断がつかないので腫瘍を手術で切り取って病理検査に出して診断がつきます。

(この子は臍ヘルニアもあります)

パンダのところの春ちゃんも乳腺腫瘍があり、保護されたときに避妊手術のときに同時に摘出しました。

次に子宮蓄膿症ですが、これは本当によく見ます!

この病気の診断は難しくないのですが、私の経験的に飼い主さんが病院に連れてくるのが遅いなあと思うことが多いです、、、
いや、遅い。本当に遅い。。。

絶対ではないですが前症状として
・陰部から膿が出ている
・食欲が減る
・水を飲む量が増える

そして以外と知られていないのが、この病気は発情(生理)の後に起きます。

なので、年を取った子の生理の後は注意です。
(若くてもなる子はもちろんいます。)


子宮をとって抗生剤で治せる病気です。
連れてきた段階で状態が悪すぎる子は麻酔をかけるのが獣医としても心が苦しいです。
どうか、症状が出る前に避妊をさせてください。


■男のわんこの場合🙆‍♂️

犬の男の子で去勢しない場合になる病気は
精巣腫瘍、肛門周囲腺腫、会陰ヘルニアなどありますが、よく見るのは前立腺肥大です。

前立腺は膀胱の後ろあたりに位置するので、
肥大すると尿管を圧迫したり結腸を圧迫したりしてし
血尿や便がでづらくなったりします。

前立腺の肥大は去勢手術をすれば治りますが
前立腺の腫瘍で大きくなっている場合は去勢手術では治りません。

そして若い頃に去勢手術をしているのに
前立腺が肥大してしまってる場合、癌ということもあります。

前立腺癌は去勢することで予防できるものではありません。
予防できるのは単なる肥大だけです。

上記のような病気を予防するのが避妊去勢をするメリットです。

子供を産ませてあげたい場合でも6、7歳を越したら元気なうちに手術することをお勧めします。

ただ、避妊去勢は絶対してほしいです!!!

今回は犬について話しました!
猫はまた違うので今度話します!



#避妊 #去勢 #犬 #動物病院 #獣医



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