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無心で

バンクシーを見に行った。

美術館で私は気の向くままに動く。
見たい絵しかみない。

オークションでシュレッターにかけられた少女の絵。
シュレッターごと展示されていたけれど、とはいえ、バンクシーの心情はわからない。

でも。
そうしたかった気持ちは少しだけわかる。

少しだけ。

娘にバンクシーを知っているか聞くと
「あ、あの政治的な?」と相変わらずクールにその一言を発した。

そうか、興味がない人にとってバンクシーを知ってはいても、そんな感じなのか。

何を言いたいのだろう。
答えはわからない。

美術館でバンクシーは何も語らない。

彼は何も教えてくれなかった。


でも私は、その日から無心になれるものが描きたくて、なぜかこれを描いている。


タイトル「ねこ瓶」




一匹ずつ、丁寧に。


答えは、見つからないのではなくてもう見つけているのに見えていないだけなのだろうか。



そう語る私がこの展示会へ行った本当の目的はオスジェメオスだったんだけど。





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