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ほかほかもちもちふわっふわ。なにかと助かる電鍋のすゝめ

我が家には大同電鍋がある。
以前記事でも紹介した、台湾では一家に一台のマストバイアイテム。

スイッチをポチッとするだけで煮る、蒸す、煮込むetc…大体の料理が出来てしまう優れものキッチン家電。
台湾のコンビニには大量の煮玉子が放り込まれた大型の電鍋がドーン!と置いてあることが多い。ちょっと買うのを躊躇うけど。

今回の療養中に私を支えてくれたのは間違いなくこの電鍋だ。

うつ病が悪化した時、まずやる気というものが辞書から消える。
何かをしようとしても、とにかく億劫で面倒くさい。
例え胃袋がさすがに空っぽですよーと腹の虫を鳴かせたとしても、食べるという作業自体が面倒なので下手をするとそのまま寝てしまっても全然構わないレベルにできなくなる。

食事、というものは意外とやることが多い。

材料を買う、調理する、といったのはうつ病が酷い時にはまず無理ゲー。
出来合いのものを買うにも「スーパーやコンビニに行って食べたいものを選ぶ」という行動がもう出来ない。私の場合はそもそも食べたいものが無くなり、新鮮で作りたてが売りの近所のスーパーの豊富なラインナップを前にしても選べなくなる。食べたくないし、選べない。

そんな私のために母親が色々と作り置きしたものを持ってきてくれるのだけど、主食や副菜etc…と良かれと思って何種類も用意されるとこれまた選べなくて「食べる」に辿り着かない。
なんとか食べられるようになっても「タッパに入った中から食べられる分だけお皿によそって電子レンジで温めてそれを何種類か繰り返す」という作業がそれはもう気の遠くなるような難易度になってしまう。
スタバの呪文みたいなオーダーの方がまだマシに思えるレベルで。

母は母でこんな私に長年付き合っているので、いよいよ駄目な時は最初から一皿食べればとりあえず栄養が取れそうな料理を作り、一食分ずつタッパにいれて用意してくれる。ありがたやもったいなや。

それでも、電子レンジで何分くらいか考えるのも面倒くさい私が重宝しているのが先述の「大同電鍋」だ。

あれは「何分温める」みたいな入力作業がいらない。
外鍋に入れる水の量で加熱時間を調整するけど、そんなもの温まればいいので適当にざばーっと入れてスイッチをポチッとしておけばいい。
あとは大体15分くらい、「ポンッ」とスイッチの切れる音がするまでソファでぐったりしていればいいのだ。

電子レンジの方が早く温められるのだけど、その早さ故に数分間電子レンジのそばを離れられないというデメリットがある。一秒でもいいから横になっていたい時には苦行でしかない。
あと「ピーピー!」と終了を知らせる音も、音に敏感な私には苦痛だったりする。

その点電鍋はしばらく放置して休める、コトコトする音が静かで心地よい、お知らせも「ポンッ」という控えめな音なのでこれまたありがたい、と私にとって優しい仕様になっているのだ。
水を入れてコトコト温める、というほんの少し丁寧な作業が「ちょっと料理してる感」を満たしてくれるので小さな達成感があるのもポイント。
うつ病でしんどい時は「これが出来て偉い」みたいな自己肯定感が地の底まで落ちているので、こんなことでも大きな肯定感に繋がるのだ。私偉い。

あと、電子レンジで温めるよりもじっくり加熱されるので、作り置きの蒸し鶏は柔らかく、お芋はホクホクに、冷凍したパンも肉まんもふっくらもちもちになってちょっと美味しさがワンランク上に感じられるのも嬉しい。

そんなこんなで体調が少しずつ戻って食べるようになってきた今でも、温めはほとんど電鍋。電子レンジを使うのはミルクを温める時かカリカリのトーストを食べたい時くらいになってしまった。電鍋沼の住人のできあがりだ。


で、最近の悩みは「一度に二皿温めたい」というものだった。
電鍋で温めるときは外鍋の底に付属のスチームプレートを置き、カップ半分くらいの水を目分量でざばーっと入れ、プレートの上におかずの入ったお皿を置いてスイッチオンというのが基本の使い方。

ただ、私の電鍋は小さいサイズなので一皿置くともうスペースが無いのだ。
おかずと一緒に食べる白米とかパンとかも温めたいけど、二回に分けるのでは片方が冷めてしまうし。
じゃあ電子レンジで片方を温めればいいじゃないかと思われるけど、電鍋はそのレトロな設計故に他の家電と同時に使うとブレーカーが落ちるという致命的な欠点がある(そんなところも好きだと思ってしまうから困る)。

そこで辿り着いたのが「二段重ねにして同時調理」というワザ。
要は下に一皿、その上に高さをつけてもう一皿置けるようにするという方法。なるほど賢い。
しかし公式通販で買えるのはちょっとお値段がアレだし(本当は台湾に行ってその辺を探せば電鍋用の道具がたくさんあるけどなかなか行けない)、他の電鍋沼の人たちの使い方を見ているとサイズさえ合えば市販のもので色々と工夫できるっぽい。

ちなみにこれは台湾で買った「電鍋でアツアツになったお皿を取り出す用」のトング。
コロナ禍前に行ったときにゲットしてとても愛用している。


ということで、まずはお試しでイオンで売っていた「サイズを調整できる蒸し皿」を購入。早速下段におかず、蒸し皿の上にごはんを載せて温めてみたところ良い感じに両方ホカホカになっていた。大成功!


真ん中のつまみがお皿を置くのに不安定なので裏返して使っている

ただちょっと高さのあるものは置けない{蓋に付いてしまう}のと、下段のものを取り出すときに蒸し皿を上手く掴めないのがネックなのでやはり公式のものか他の市販品も試してみたいなぁと思う今日この頃。


今はまだ温めるくらいしか出来ないんだけど、調子が戻って「作りたい」と思えるようになったら本格的に調理道具として使っていきたいところ。

ということで電鍋めっちゃ良いよ!のおはなしでした。
おいでよ電鍋の沼。


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