白の俳句道場風【第八回】
今日の俳句は、あおはるちゃんの白杯提出句!
あおはるちゃんの句はこちら!
香を焚くパソコン越しの送り盆
人肌と温め酒で自粛明け
窓越しに何処吹く風の赤蜻蛉
香を焚くパソコン越しの送り盆
「パソコン越しの」という措辞が効いた一句だね。この時事とか人の行為・心情をものすという行為は、より川柳の心待ちに近いものだ。
パソコン越しでなければならないのはなぜか、思いを巡らせる読者はやはり、感染症が頭をよぎるのではないだろうか。直接的でなくそのようなことを事物に語らせるのが非常にうまい一句だった。
よって添削なし笑
人肌と温め酒で自粛明け
少しエロティック認定も出来そうな一句😏
あおはるちゃんはきっと久々に友人と飲み会に行くようなことを「人肌」「温め酒」で表現しているのだろうが、熱燗で一杯やりながら、肌を重ねて自粛明けを迎えた妖艶な句と読み取った笑
ちなみにあおはるちゃんは「あたためざけ」と読んでいるのだとおもうが、「ぬくめざけ」とも読むので、字足らずの印象をあたえるかもしれない。
温め酒呑みつつ足を搦めつつ
窓越しに何処吹く風の赤蜻蛉
季語の擬人化表現だね。どこ吹く風という措辞は、どこか飄々としたイメージを感じさせる言葉である。窓の外を何事も心配することなく自由に飛び交う姿を、「何処吹く風」と表現するが、「何に対して」何処吹く風なのか、と考えたときに、これもやはり感染症について想定されているように思う。
そう言った意味では、やはり人間世界への風刺を感じる一句で、こちらも川柳寄りの句であると言えるな。赤蜻蛉を詠んでいるようで、赤蜻蛉の飛ぶ様を「どこ吹く風」と見ている「我」を暗に語っている。「窓越しの」とあることで、家の内と外という位置関係も対比されるよね。お見事。
総評
三句とも非常に練られていて、白杯に真摯に向き合ってくれたあおはるちゃんの姿勢が伺える作品だった。今回の作品に通底している時事を通して人の情をものす姿勢は、あおはるちゃんの「人に対する興味」が表出したものなのかもしれない。
川柳やってみるのもいいかもしれないよ😏
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