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「命」を話すのではなく語る…Ep10

私はずっと「死」を考えてきた
自分の存在自体が信じられないのです
「私は いったい なに?」
「死」を考え続けている私が
「命」を生み出せるはずがない
その営みさえ 私にとっては無意味です
私が恐れていることは
私が「死」を恐れていないことです
明日それが訪れようとも
決して悔やまない
私がどんなに願っても
こうやって
何かに柵みながら
生きていると言うことは
自分で選択しなさいと言うことですか?

私は
私の「命」を授けたものを信じられない
私は私であるのに
それはあまりにも私を傷つける
私が生じたことが許せない
そして
私の中から何かが生じることも
許せない
そんなことは 許されないのです

私の血は何?
私は誰をも愛さなかった

「こっちを向け」

言葉を信じたい
でもどちらを選んでも 後悔する
私は生きてはいけない
あんな風に話さないでよ

わからない
早く早く
私が形であるならば
それが「命」というものならば
無彩の中へ
押し込んで
粉砕してほしい