漆器はいいぞお

Twitterで定期的に漆器への愛を綴っていることに気づいたため一度こちらにまとめておく。今回の話は以下の記事から湧き上がったときめきを文字にした物である。

漆器も最近はカラフルになってきた。そしてそのカラフルさをカラフルなだけに留めない良いデザイン! コレなんだろうと手に取りたくなる形をしている。好奇心を刺激するというか。漆器は特別な日だけではなく日常使い出来るもの。毎日の食卓や弁当に持って歩きたくなる愉快な色合い。元の形を生かして新たな塗装を施すというのも良い。何だろうと興味を持ったら、箪笥に仕舞わず使って欲しい。漆器よこれからも大活躍しておくれ!

私もお椀と箸は漆塗りのものを使っている。前まで箸だけは漆の物をと言っていたが、ここ数年でお椀も漆器にしてから手放せなくなった。軽くて丈夫。熱いもの、塩分濃度の高いもの(つまり味噌汁)だって大丈夫。洗剤で普通の食器と一緒に洗えるよ! 便利!

津軽塗りは何度も塗り重ねては研ぎ出してを繰り返していてとても頑丈。一体何層重ねたらこの不思議な色合い、模様が出るんだろう! 根気のいる作業です。津軽塗りの箸が大好き。それからお椀は津軽塗りとは真逆で薄く薄く塗り重ねた繊細な塗り。漆の透明感を楽しむならこれ! 漆は何年も使っていると深みが出て風合いの変化も楽しめる。繊細とはいえ漆なのでこれまた強い。軽い。偉い。

暮らしの中にあって使いやすくて手や生活に馴染む。人の手に触れながら姿を変える。寄り添って日々を乗り越えていく相棒が工芸なんだな〜!美術が道を切り開くものなら、寄り添いながらそこにちょっとだけ色を足すのが工芸で、そういう在り方もまた良い。


2020年に透漆の話をしていた。

透漆は不純物を取り除いた透明度の高い精製漆。これが上塗りに使われた漆器は陶器のような透明感がある。水を湛えたお盆のような佇まいで上品。だからと言って気取りずぎることもなく木の温もりをより感じる。

川連塗りのお椀を愛用している。透明感のある繊細で可愛らしい器。何度も薄く塗り重ねて出来上がった層が深みを出している。とっても自然にこの薄さが出ているため気付きにくいが、均一に薄く塗っていく作業は熟練の技によるものなのだ。

蒔絵の金が載れば優しく光る。中に朱を塗ってから透漆をかけたものには独特の存在感がある。金箔を閉じ込めた上に透漆をかけたものなどもあり上品な中に遊びを感じる。

繊細な塗り物に憧れつつ津軽塗、ななこ塗を推します。ななこ可愛いよ。最近は色漆を使ったカラフルな品も増えています。漆器は軽くて強くて日常使い出来る。好き。

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