見出し画像

2024年上半期を振り返る

2024年上半期はこれまで積み上げてきたものが形になった期間だった。
用意したパーツを組み立て、あるものは組み上がったし、あるものは試作の仮組みとして形になった。とにもかくにもそれぞれ形になった。そういう時期だった。
作った物と心境を記録していく。


製作の軌跡

公開した絵は全てtumblrにまとめている。
tumblr

メインのニュース

・5→7月/全面箔のポストカードが届いた
・5月/SS集『巳継とお化け』が無事発行された
大きなニュースとしてはこちらの2件だ。別途記事にまとめている。詳細は各リンク先から。

モノクロイラスト

今期はモノクロイラストが多くなった。今もモノクロを描いている。挿絵用と箔加工用のデータ。
モノクロで描くことに少し慣れてきた。もう少し続けたい。モノクロ表現も様々である。自分なりの白黒具合を探していきたい。
その他、挿絵とモノクロについての話はこちらから

1〜3月

創作とは関係のない勉強と活動をしていた。ただただしんどかった。触れたことのない分野に触れたのは学校以来だと思う。勉強は大変なんだなあと思った。
そしてよく歩いた。私は歩くのが嫌いだ。毎日歩かねばならずしんどかった。少雪・暖冬だったのは幸いだった。それでも半年歩き続けたところなんか歩きやすくなり体力がついた。歩き方がわかった。これまでは正しい歩き方を知らずに苦労していたのかもしれない。毎日正しい姿勢でサッサと歩き過ごしているとなんか健康に過ごせる。
なお4月以降生活スタイルが変わり、家から一歩も出ない日がほとんどになった。運動不足に心底焦る。動かな過ぎて生命の危険を感じる。猫背な上に溶けた姿勢で座り続けている。本当にだめだと思う。しかし動きたくない。これは反動だ。しかたがない。山に入って定期的に歩くつもりだったが、まさかの熊が街まで降りてくるレベルの接近っぷりで恐ろしくて山を歩くどころではない。街を歩くようにしているが気が乗らない。

創作としてはこの時期は細々と文章や挿絵を描いて過ごしていた。

『厄との遭遇』企画に参加

照さん主催の企画『厄との遭遇』に三本提出。(企画は終了しています。貴重な機会をありがとうございました。)
テーマが好きすぎてノリノリで書いた。カクヨムに格納。

「厄」と向き合った。厄とは何かから始まった。わかるようでわからないものだ。なにしろ厄には形がない。概念だけが存在している。自然界には存在しない。たぶん。人の心の中にあって、人の言葉の中で存在している。災いは災いの形をしていない。災いだと感じる人の心がそこにある。
災いそのものだったり、災いを引き受ける言葉でもある。切り離され、捨てられ、祓われたり川に流されたりする。災いの周りに儀式があったり、形式があったり、祠があったりする。人だったり物だったり、場所、出来事、現象だったりする。人から切り離せない。遠ざけてもまたやって来る。人と共にある。
厄とはどこにでも在るのにどこまでもふわふわした概念だ。
人は災いをどう扱うか。それぞれその地その時でやってきた。語り継がれたり廃れたりしてきた。もしかしたら時々妖怪になったかもしれない。
私の周りにも厄はあり、小さなものから大きなものまで様々だろう。気付く厄、気づかない厄、もたらされたり、人に押し付けたりしているかもしれない。目に見えない。意識して見つめる。
とにかく強い存在感があるわりにふわふわしたものだということがわかったので、厄介、災厄、厄日など、存在する言葉から物語を作っていった。

遠ざけられるものや疎まれるものを書くことは辛くも、自分の創作において今後重要な要素になっていく気がしている。除け者、輪の中にいられないもの、馴染めない者、追放された者などの物語を好んできたし、自分自身も変わり者として扱われてきた。自分の目線を素直に表現して、差を見つめなおしていくことで、溝の中から何か発掘出来る気がする。

500字SSに挑む

最近なんとか500字のお話を書けるようになってきた。数年前から試みていたのだが上手くいかず、今年に入って唐突になんとなく書けるようになった。なんで。気持ちの問題だろうか。練習がてら何本か続けて書いていきたい。
今のところ8本公開している。

500字はマストドンの文字数上限だ。思えば140字のお話を書けるようになるまでも苦労した。特定の文字数に合わせて書いていくのは良い練習になる。
500文字にまとめる方法としては今のところ140字の感覚で書き肉付けしたり、140文字をぞろぞろといくつか続けるように書いている。500字の感覚はまだ備わらない。500文字で息をするように文章を書けるようになると見える世界が変わるかもしれない。少なくとも140文字でまとめることを考えていた日々で私は言葉を得たので。例えば140文字よりも深く書けるかもしれない。多く要素を散りばめられるかもしれない。人物を増やせるかもしれない。

私が書くものは物語の形をした詩なのかもしれないと、度々頂いた言葉を反芻して最近やっと噛み砕けてきた。そういうものだと思って、そのつもりで表現方法を詩から学び取り入れると良いかもしれない。それにしても詩は難しい。それでも文章にまとまりと形を持たせるために詩の形を学びたい。

4〜6月

空を眺めて過ごしていた。語る事はなく、5月は創作はほとんどストップしていた。世の中のあらゆるものから遠く離れて静かに過ごした。とても静かな時間だった。5月の空は青くてきれいだった。雪の時期が終わるとこんなに色があったんだったか、染み入る春だった。
何もしたくはなかったが、何もしないわけにもいかないので本の発行作業をし、全面箔加工用のデータを作ってみたりした。今も正直何もしたくはないが、何もしたくないという気持ちを抱えてそれでも何かやっていくのが生活で、私は変わらず生活と創作をしている。

文フリ岩手に行き久しぶりに創作を浴びた。5年ぶりくらいにリアルイベントに参加した。久しぶりすぎて作法も何もわからなかったが良い時間を過ごせた。

名刺用のアイコン、サークルロゴ作成

アイコンだとかは興味はあったが苦手としていた。今回必要になったためエイヤと作ってみたらわりと楽しかった。ロゴ、アイコンを作るためにあれこれ本を読んだりしてきたのだが、やっと出力できるようになってきた気がする。
今期よく書いていたモノクロイラストと共通する部分もあり、脳が記号的な方向に傾いていたからかもしれない。

サークルロゴとリットリンク用アイコン

サークルロゴ。文字とかを変形させて千鳥模様の中に押し込んだ気がする。
スケッチを捨てたらしく、謎のパーツの元を辿れない。過去の私よ教えてくれ。わからないまま線だけ辿ったのでわからない絵になっている。少しずつ解読して直していきたい。
データ保管用に大きいサイズを作ってまとめたら線幅だとかが合わなくなったのでそこらへんも後日統一する。

7月

家の者たちが立て続けに体を壊す。片や入院、片や毎日通院となり、見舞いと送迎などでバタバタしていた。7月も終わりかけてやっと落ち着いてきた。5月からなにかと病院に縁があり、いろいろなことがあり、なんとか毎日過ごしている。8月は私が倒れる前に休みたい。
ひたすらゲームをしていたらなんだか元気になってきた。ちょうど心境に答えをくれるようなゲームに当たったため回復の助けになった。ゲームはいつも篭もりたい気分のときに寄り添ってくれる。
他にも良い知らせだとか嬉しい連絡を頂いたりして、すっかり乾いてミイラになっていたところに降った恵みの雨でした。助かった。空いた穴は塞がらないけれど水たまりになるんだよなあ。
もう少し気力が回復したら運動も再開したい。

散歩がてらクラフト系のイベントをハシゴした。歩いたというか車なので運動にはならなかった。それぞれ特色があった。地元のクラフト系のイベントはわりと揃ってきたものの文学や絵の創作家さんの活動は目立たない気がする。定期開催のイベントがあると良いのだが。

創作は窓の挿絵を描き、半年のまとめ記事を書いて過ごしていた。挿絵も本文の編集もあと少しなので夏の間に進めていきたい。

創作について徒然

最近の創作観

自分の立ち位置について、創作屋と言うのは違う気がしている。物を作ってはいるが、作ろうとしているものは創作物ではないのかも。
表現したいのではなく残していきたい。これはどちらかというと創作ではなく記録だ。度々言ってきたように記録することが好きだ。
残すために形を作っていきたい。その方向にシフトしていったほうが今よりも物を作りやすいかもしれない。何かを生み出そうとして作ろうとしても何も出てこない。手元にある、身の周りにある大切なものを大切にしていきたい。
移り気なので一つを深掘りしていく方向は向かないかもしれない。広くそのとき目に入ったものを集めていくことになるだろう。そんなんでいいのかと思うが、あんまり良さそうではないのだが、どうしてもそういう気質なのでそういう風に向き合っていきたい。少なくとも今のところ。
そんなこんなで下半期は
・記録すること
・自分の目線に素直に作ること
以上を意識していきたい。

あとは要素を正確に掴むことと、要素を法則に沿って組み合わせることについて考えていた。
今日のところは掛け算を駆使して描いていきたい。引き算も大事だけど。
……ということをうっすら考えていたらしいが残されたメモだけでは何を表しているのかわからなかった。どういうことなの。でもこれからやっていきたいことには必要なのだと思う。まとめるついでにくっつけておこう。年末の私が答えを出してくれるかもしれない。

下半期予定していること

・『漂流する天使譚』を本にまとめる。
現在鋭意製作中。今年中の発行を目指している。今年中と言って数年後にぺろっと出したりするので期限は目安だ。
・残暑見舞いを作る
なんとなく絵の方向性が決まった。
なお年賀状は今年はお断りして寒中見舞いを出す予定。こちらは年末に改めてアナウンスします。
・二次創作のオンラインイベントに参加するのでそのための準備をする。

今後の希望、構想

やりたいことを書いておけばいつかやる気になるかもしれない。漠然と思いついたことを書く。

・ログインボーナスの絵を描く。
創作とか日常のログインボーナスがほしい。心の中には実装されているが、目に見える形でほしい。
・ヴィネット風イラストを描く。
昨年2枚ほど描いて止まっていたのでもう何枚か描きたい。
・自創作カードゲーム風の絵を描く。
旅カードゲーム。
過去に自創作用アイディアカードを作っている。創作で使いそうな単語をカードに書いただけのものだが、何枚かカードを引いて並べて連想ゲームをするといったものだ。カードゲームというかブレストカードとかオラクルカード的なもので、絵付きのものを想像している。
・龍が出てくるお話を書きたい。
眠る龍を起こしていくお話。起こしてどうなるかって…世界がたいへんなことになるかもしれないし、眠そうな龍がもにゃもにゃするだけかもしれない。
寝ているならば起こされたくはないだろう。人も龍も。
・妖怪になりたい
妖怪になれるような機会があるようで参加を検討している。妖怪になるために妖怪の面を貼り子で作ろうかと思っている。構想段階だが可能ならば実現させたい。

その他の出来事

ゲームをたくさん買ったのでしばらくゲームには困らない。日本一ソフトウェアさんのゲームがものすごく増えた。
年始は風来のシレン、3〜4月はステラアビス、5月は嘘つき姫と盲目王子、マッドラットデッド、6〜7月はボイドテラリウム1と2を遊んでいた。ローグライク系が多い。昨年からローグライクに飢えていたのだ。ここに来て爆発した。

部屋にエアコンがつき、ひとまず夏を安心して過ごせるようになった。昨年の異常な暑さはこたえた。今年と去年の気温を比べるとびっくりする。

所感

何もしていない気がするのだが、文章にしてみるとなんか色々とやっていたらしい。やっていないかもしれない。やっていないわりに色々と語ってみただけかもしれない。半年というのは短く感じるが、一年の半分なのだから長いのだ。それなりに何かやってきたのだ。

資格を取ったり仕事の環境が変わったりしつつ3月に生活環境が整ったのでさあ腰を据えてやっていくぞという矢先、旅立つ者を見送ったり病院に通いつめたりと心境もジェットコースターのように変わった。今は正直毎日空を眺めて過ごしている。何もついていけない。年末までには置いてけぼりの心を取り戻したい。でも人生には忘れ物がつきもので、置いてきたなあと思って後で取りに戻ろうとしてそのまま迎えに行けなかったり忘れたりする。取りこぼしがたくさんある。そういった忘れ物たちは待っていたり芽吹いていたりどこかに行ってしまったりするんだろう。家の中の棚に仕舞い込んだ物だけ変わらずある。棚は外付けの記録装置だ。棚に入れられなかったものは思い出したら納めたい。野に放っておくのでも良い。
こういう日々の感想をこまめに言葉にしていきたい。
そして創作の記録もできれば一区切りついた段階で、あるいは日々の作業の終わりに記録と感じたことを残してもらいたい。一年を振り返ったときに何をしたかすぐにまとめられるように。昨年末に作業記録をまとめていたら大変だったのでなるべく短い期間でまとめようと決意した。半年分でも大変だったので下半期の私は一ヶ月ごとにまとめる気持ちでやっておいてほしい。

などと書いていて、今期は他者の創作物にかなり救われたことに気付く。
私は自分のために物を作っていて誰かを想定しているわけではないが、どこかで助けになれば良いと思うし、自分のための創作に説明をつけて必要な人に届くようにしたい。そして誰かを想定して物を作れるようにもなりたい。

とにかく空の青さが目にしみる日々だった。夏はこれからで、空はもっと眩しくなる。

この記事が参加している募集

お気に入りの物語となりましたら、ご支援もお待ちしています。 みなさまのよいしょはおいしいお茶や画材に変えて活用されております。ごちそうさま!