火星よりも冷え込んだら、こんな事が起きていました

この週末はアメリカ東海岸に強力な寒気が降りてきました。
こちらではArctic（北極の）blast（突風・爆風）だとか
Arctic outbreak（アウトブレイク・急拡大）などと呼ばれています。
足早に駆け抜けて
色々な珍しい現象を引き起こしました。

体感温度はマイナス77.77度！

一番の話題は体感温度の全米最低記録が出たこと。アラスカを含みます。
ニューハンプシャー州にあるマウント・ワシントン（ワシントン山）で
華氏でマイナス108度、摂氏だとマイナス77.77度の記録が出ました。

同じ温度でも風があると寒く感じますよね？
温度と風速を考慮して算出した数値、それが体感温度です。

アメリカで使われている体感温度の表

マイナス108度は、あまりに寒くてこの一覧表には載っていません。
担当の気象台がまとめを発表する際にも
数値が極端すぎてソフトウェアがはじいてしまったとか。

標高1900メートルほどのマウント・ワシントンは極端な天気が有名で
過去にはマイナス50度を記録。
北半球で最も風の強い場所であり、1934年に103.3メートルを記録しています。

またこの時は対流圏と成層圏の境が異常に低くなっていて
だから風もより強くなったのですが、
マウント・ワシントンの頂上は成層圏に入っていました。

この日は華氏でマイナス45度（摂氏マイナス42.77度）以下の状態が13時間
体感温度マイナス100度（マイナス73.33度）以下の状態が15時間続いたそうで
今週の火星の平均よりも少し寒かったとの事ですよ。

その他、ニューヨークの３つの空港でその日の最低気温記録を更新するなど
東海岸で数々の低温記録が出ました。

氷震が発生！

読んで字の如く、氷による地震です。
地面が凍って、その氷が裂けたりして揺れるそうです。
英語でもそのまんまfrostquakeです。

Steam Devil（スチーム・デヴィル）あらわる！

名前はすごいですが、そんなに怖いものではありません。
暖かい水の上を冷たい空気が通ってできた霧が
竜巻のような渦になったものです。

木が破裂する！

木々も水分を含んでいますから中で氷になって膨張します。
森はパチパチとした音が響き
これで倒れた木が道路を塞いでしまいました。

などなど。
いくつか珍しい現象を取り上げてみました。
最後に寒さについて書かれたワシントンポストのリンクを貼っておきます。
ここに書いた現象の記事や写真も見られます。

https://www.washingtonpost.com/weather/2023/02/04/northeast-record-cold-boston-arctic/?utm_campaign=wp_todays_headlines&utm_medium=email&utm_source=newsletter&wpisrc=nl_headlines&carta-url=https%3A%2F%2Fs2.washingtonpost.com%2Fcar-ln-tr%2F390b106%2F63df8c6a1b79c61f877c0d08%2F5ff1700aade4e21670b91bd4%2F13%2F53%2F63df8c6a1b79c61f877c0d08&wp_cu=0348f3561e157f5a8f3dc7053068acc9%7CAB8173F1DBE33AA7E0530100007F7148

立春とはいえまだまだ寒さが続きます。
皆さんもどうか暖かくしてお過ごし下さい。