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上野さんがいないFUJIFILMのカメラに惹かれない

上野隆さんを知っていますか

「上野隆」さんというお名前は、FUJIFILMのカメラを使っている人であれば、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。フジフイルムのカメラ商品企画を長年されていた方です。雑誌やYouTubeなどのメディア露出を多くされており、「フジのカメラはこうでなければいけない」という考えを飄々と熱く語っておりました。私が最初にフジフイルムのカメラを使ったのはX10というコンデジ。そこからずっとフジのカメラを愛用しています。なぜここまで惹かれているのか当初はわからなかったのですが、X-T3が出た際に「このような考えで作りました」と哲学や想定している使い方をきちんと説明された動画を観て、「なるほど、だから自分にフィットしているのか」と納得したのを強く覚えています。

富士フイルム 上野隆さん

最近のフジフイルムカメラに魅力を感じない

しかしながら、X-H2Sくらいからでしょうか。フジフイルムのカメラになぜか惹かれなくなってきました。もちろん性能は素晴らしいですし、操作性も素晴らしい。描写もいい。しかしながらなぜか惹かれない。X-H2も同様です。そしてX-E4やX-Pro3といったフジフイルムでしか発売されなかっただろうな、と思えるカメラが販売終了に。X100Vも生産が追いつかないというアナウンスですが、おそらく他の製品に体制を充てていて、生産をそもそもしていないのかな?と個人的に思っています。

X-T5はX-T3の改良版という印象を強く受けましたので購入しました。しかし、PC上で編集したり閲覧する際は「ここまでの画素数は要らなかったかな…」と思うことも多く、買って半年経った今でも、撮影枚数は1000枚程度。なぜだか、X-T3のような気軽さはなくなってしまったような気がします。

追記:2023年8月9日
結局X-T5は売却してしまいました(記事はこちら)。

上野さんが異動されたという噂(多分事実)を知る

この違和感はどこからくるのだろうな、と思っていました。そんな時、ふとTwitterで「FUJIの上野さんが異動したようだ」というツイートを複数見かけました。同時に合点がいきました。確かに最近動画やメディアの露出をほとんど見かけなくなってしまいました(X-H2Sの動画では出演されていましたが、カメラマンへのインタビューでした)。
企画の責任者が変わったくらいで製品の指向やラインナップが変わるわけはないという意見を時々見かけますが、そんなことはありません。大きな会社でも、責任者が変わっただけでマーケティングの方向性が大きく変わることはよくあることです。

そして、先日X-S20が発表されました。お値段は20万円以上。詳しいスペック等はここでは言及しませんが、これは誰に向けてのカメラなのだろうか?と素直に思います。高いのは日本が貧しいからという意見も多く見かけますが、フジフイルムには、今の所気軽にスナップで使えるような、エントリー機が存在しません。他のカメラと比べて高すぎるのでは?という意見です。

フジフイルムのカメラはどこへ向かうのか

果たしてフジフイルムはどこに向かっていくのでしょうか。Canon、SONY、Nikonという三代巨頭に立ち向かっていくには難しい舵取りが求められると思います。ガチンコで勝負してもおそらく勝負にならない。かなり尖ったカメラを世に送りだす必要があると思いますが、反対にこれまで販売してきた尖ったカメラを全部ディスコンにしている。何やら雲行きが怪しい。

会社の方針で、機能重視でYouTuberや動画を撮る人にウケるカメラばかり企画されるのであれば、私はそのターゲットから外れるわけです。動画機能を追求すると排熱やその他諸々の機能が増えてしまいシンプルさがどうしてもスポイルされてしまう。やっぱりその辺りは寂しいものがあります。

私は写真も好きですが、カメラはもっと好き。新機種や色々な機種を試してみたいという考えでずっといましたが、最近はなんだか色々な機種を追いかけるのも疲れるなと思います。色々な人の意見を見てみようとSNSをあさるのも疲れる。いっそX-Pro2と気に入ったレンズだけを残して、妻が使っているSONYのEマウントに統一させようかと目論んでいます。やっぱり自分が気に入ったカメラで粛々と好きな時に写真を撮って、気が向いた時に共有する、あるいは感想を書く程度の付き合いが一番あっているのかもしれません。

愛機X-Pro2


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