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優良物件の夫。

今年の八月で結婚丸三年目を迎えた。付き合い始めてから五年。時間を重ねるたびに夫への愛が増えていく。なんて幸せなことだ。
毎朝仕事に行く彼を見送るのが寂しい。毎朝、寂しさのあまり窓からぶんぶんと手を振る私。(家の窓から飼い主を見送る飼い犬の気分)

彼は時々、ふざけた調子で「自分で言うのもなんだけど、僕って結構優良物件だよね!」と言う。この時の彼の表情は「柴犬が飼い主に向ける顔」に似ている。ただ、なかなか出会えない逸材を捕まえたなと自画自賛したくなる日もある。

髪を切れば「可愛いね。」と褒め、寝起きの寝癖でぐちゃぐちゃ髪もおんなじように愛でてくれる。何フィルターがかかっているのか。
毎朝・毎晩プロテインを欠かさず飲み筋トレをする。「継続は力なり」の体現者。黒のタートルにチノパン。シンプルな格好が似合う、ナイスガイ。褒めすぎたかな。

年上の奥様方に驚かれるが、今まで一度も喧嘩をしたことがない。お互いに【察してちゃん】にならないという約束のおかげかもしれない。褒めて欲しいことは申告制。「褒めて欲しいんだけどね、今日掃除機かけたんだ!頑張ったの!(さあ褒めたまえ!)」という風に。

それから、お互いの凸凹が上手く合致している。トイレ掃除。洗濯物を干す。ご飯を炊く。夕ご飯を作る。食器洗い。
お互いの得意不得意を補い合って生活できている。そう思えるのは、常に話し合うべき話をしているからだとも思う。お互いが心地良く生きていくために、嘘をつかない。素直である。
「あなたがしてくれなくても」を観て、話し合うべき話をしない。もしくは話し合ったからこその結末がその人に必要な形でやってくるのだろうなと思った。

綾野剛にときめいて何度も観た映画でも「話し合うべき話をしていない」というフレーズがキーワードになっていた。

話し合うべき話ができる夫に出会えたことが何よりの幸福だと感じる。そんな結婚4年目の夏。

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