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初対面の他人と、手を繋ぐ。

今日、ネイルサロンに行ってきた。
ここ1年くらい、私はずっとネイルサロンに通っている。
数ヶ月前まで結婚式場でパートをしていたのだか、
その職場では女性のほぼ8割くらいがジェルネイルをしていたから。
完全にその影響。

けれどもう退職したのだから
ネイルし続けるのは贅沢な気がして、オフだけしてもらってきた。

初めて行くネイルサロンだったのだが、
ネイリストさんはとても丁寧だった。

これまでオフだけでネイルサロンに行ったことはあるが、
"本当に"オフしかしてもらえず(「ケアは別料金ですので」と言われる)
ボロッボロの爪で帰されたことがある。

ネイルサロンに行って、ボロボロの爪で帰るなんて。
キレイになりたくて行ってるのにね。
ネイルサロンは
オフだけする人=去っていく人
には優しくないなと思う。

けれど今日初めてお伺いしたネイルサロンはとってもよかった。
キレイにオフしてくれたあと、爪を切りそろえ、甘皮までしっかり処理した後、爪磨きをしてピッカピカにしてくれた。
お姉さんありがとう😊

そして最後に「保湿しておきますね〜」とハンドクリームを塗ってくれた。

私の右手を両手で包み込むようにして、塗る。左手も。
なんだかお姉さんと手を繋いでるみたいなかんじになる。
何食わぬ顔してたけど、なんだろう、この瞬間がちょっと気恥ずかしい。


あぁ、そういえば。

結婚式場でパートをしていた時、初対面の他人と手を繋いだことがあった。

ブライダル専門学校の学生さんが見学に来るので
模擬披露宴をすることになった日。
スタッフの人数が足りなかったらしく、私も急遽駆り出された。
新婦役をやって欲しいという。
「ダンドリ何も知らなくて平気だから。私が全部指示する。」と。
そしてその時の新郎役は、専門学校の引率の先生(男性・推定60歳)。

そしてコーディネーターさん「はいっ!じゃあ新郎さーん、新婦さんの手を取って、エスコートしてくださーい。」



おっと、、
先生と私、手繋ぐの?



ここで何か言える雰囲気でもなく、先生に手を差し出す私。


こんなこと、別に全然大したことじゃない。

「ウソウソ、そんな小さいことで?意識しすぎなんじゃない?」
「めんどくさ。仕事なんだからさ。」
「いい年して何言ってんの。」
「自分のことばかり言わないでよ。先生だってあなたと同じ気持ちかもしれないのに。」
「いちいち場の雰囲気を乱すな。」

そんな周りの声が聞こえてきそうで。
もちろん、私は何も言わなかった。

黙って模擬披露宴中、先生と手を繋ぎ続けた。


自分でもこんなに「うぅ、、、」ってくると思わなかった。

私なんでこんなにダメージ受けてるんだ?

先生が嫌いとかそういうことじゃなく(そもそも先生とは初対面だから、好きも嫌いもない)、
赤の他人といきなり手を繋げと言われることが、結構ストレスがかかるんだと、自分でもびっくりしたのだった。

どっと疲れた1日だった。



その後しばらく経って、テレビで芸能人同士が社交ダンスの練習をしてるシーンを見た。
その芸能人は、白手袋をはめて練習してたの。

おぉ!やっぱそうだよね!!

赤の他人と手を繋ぐのって、想像以上にストレスかかるんよ。



そうか、あの日、私も手袋すればよかったんだ。
全然気がつかなかったなぁ。

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