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今、僕の中にある「振り返り」を振り返ってみる

0. はじめに

今日、こちらのイベント「ふりかえりが重要ではない?ふりかえりの活用方法について」というイベントを聴講する。
このイベントを聴講するにあたり、事前に僕の中にある「振り返り」をまとめて置いたほうが良い、という予感を得た。

このイベントを聴講することで、僕の中の「振り返り」に対する価値観が変わるかもしれない。
もしかしたら、変わらないかもしれない。

どちらであっても「今の状態」をしっかりと出力しておいた方が良いと感じたのだ。

なので、この文章は、上記イベントに対する事前レポート、という事になるのかもしれない。
きっと、事後レポートも書くだろう。

そして、上記イベントの内容は、『ふりかえりam』のポッドキャストで公開されるらしい。
第18回になるとのことなので、是非、多くの人に聴いてもらいたいと思う。

1. 僕と振り返り

僕の中にある「振り返り」で一番重みがあるのは、キャリアカウンセリングの為のものだ。
今まで何をしてきたかを振り返ることで、意識していなかった行動の一貫性、隠れた要望などを明らかにし、そして未来へ繋げる。

【過去を土台/基礎として、現在の立ち位置を定め、未来への目標を定める】

僕が振り返りをする時、そしてする為の目的というのは、上記言葉に集約されている。

もちろん、振り返りがキャリアカウンセリングの全てではない。
そして、全ての振り返りがキャリアカウンセリングの為のものでもない。

僕の中で振り返りが技法として定着したのが、キャリアカウンセリングを学ぶなかであった、ということなだけだ。

そして、キャリアカウンセリングの中で一番の柱として考えているのも、振り返りである、というだけだ。

キャリアカウンセリングの中では、この振り返りのことを「棚卸し」という言い方もする。
むしろ、こちらの方が一般的なのだろうか?

2. チームの振り返り

前項では、主に個人に対しての「振り返り」という観点でお話をしてきた。
だが、振り返りは個人の為だけのものではない。

例えば、仕事に大きく一つの区切りがついた時。
その時に行う「振り返り」は、とても重要なものになるだろう。

振り返りをすることによって、その仕事の流れの中で起こった問題点・その解決策、そして全体の流れに対する個々人の動きを確認することができる。
それは、ある人には反省を促すだろうし、ある人には他人の振る舞いを学ぶ機会になるはずだ。

人間、渦中に居るとどうしても視野が狭くなり、一人称でしか思考できなくなる。
それを、振り返りという落ち着ける場をもって、改めて見つめ直すことで、違う視点で考える機会を得られる。

これはとても有効なことだと思う。

しかし残念ながら、僕が20年近く関わってきた様々な仕事で、この振り返りが有効に行われたという記憶はない
そもそも、こういう振り返り自体が行われたことが、何度あっただろうか?レベルだ。

それは、過去の僕の意識が低かった、という意味もある。
参加者が、正しく振り返りを行えていなかった、という意味もある。

では、その振り返りは意味がなかったものなのだろうか?

3. 意味のない振り返り

世の中には、振り返りが重要ではない、という人も居るらしい。
上記イベントのページに書いてあったことだ。

正直、ありえないと思う。

と同時に、一理あるな、とも思える。

それは、僕が仕事で「意味のない振り返り」ばかりを繰り返してきたからだ。

僕の経験した振り返りは、ざっとこうだ。

・ 仕事の区切りが付いたことを労う
・ さらっと表面だけ、仕事の流れを振り返る
・ 大きなトラブルや、重要な改善点だけを確認する
・ 「じゃぁ、次の仕事も頑張りましょう」で締める

今、この文章を書いていて、頭痛がしてきた。
確かに、これは意味がなさ過ぎる。

逆に、どうしてこうおざなりな振り返りになるのか、ということにも心当たりがある。
時間がないのだ。

振り返りの時間自体は、非生産的時間に分類される。
その時間は、直接商品になる【何か】を生み出さない。

僕の働くIT業界は、特にSESと呼ばれる業務体系では、この「非生産的な時間」というのが大変嫌われる傾向にある。

そして、大規模なSES現場になると、50名から100名が詰めることもある。

その全員を集めて、深い議論をするなんて、到底不可能だ。
リーダー・マネージャーと呼ばれる役割を持つ人間だけで済まされることが常態化しているのもうなずける。


そして、得てしてそういう役割の人は、別の仕事と兼ねている事が多い。
下手すると、普段は現場に居なかったりもする。

そんな人間が集まって、深い議論はできない。
当然のように、上で挙げた表面をなぞるだけの「確認会」になってしまう。

なるほど、確かに意味がない

4. 振り返りの価値

マネジメントでよく言われる【PDCA】のサイクル。
振り返りはこの【C:評価】ないしは【A:改善】に該当することだ。

つまり、振り返りを行うことで、それまでの仕事を評価し、次の仕事への改善へ繋げていく事が求められている。

「振り返り」は【目的】ではなく【手段】なのだ。

だから、振り返りより重要なことがある、という言い方ができる状況というのは、「振り返りが目的化している」と推定できる。
その時、「振り返り」より重要なのは○○だ、という言い方はできそうだ。

ただし、これは本当に無理やりな言い方だと思う。
繰り返しになるが、手段と目的を入れ替えてしまった上での言い方になるからだ。

だから、僕の言葉で正しく伝えようと思うと、こうなる。

【未来】へ繋がらない「振り返り」に意味(価値)はない。

【未来】というのは、抽象的な言い方にした。
これは、「改善策・改善案」を当然含むものだし、「個々の反省」や「事例からの学習」も含まれている。
何をもって【未来】とするかは、その参加者の立場や振り返りの対象となった事柄との関係性によっても変わるだろう。

5. 最後に

この記事を、イベントが始まる直前に書いている。
なので、文章は全然練られていないし、言葉が足りていない部分も多くあるな、とは感じている。

それでも、今の僕の中にある「振り返り」を振り返り、表現することはできた。

明日、僕の中での振り返りはどうなっているのだろう?
今から楽しみである。

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