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マガジンのご案内。

この度、新しく書き始めることとした当マガジン令和DINKs、迷いながら親になる。は典型的な仕事大好き人間であった筆者(女)が「子供を産んで親になる」という不安から逃げ続け、葛藤し、その末に選択した妊娠出産までの過程を赤裸々に書き綴ったエッセイ集です。

当エッセイを読んでいただくにあたり、テーマとしてもセンシティブな内容が含まれることが多分にあるため、あえてこの場をお借りして読み手のみなさまへの「前置き」としてお読みいただければ幸いです。

また普段は下記の別マガジンにて、日常的な思考や考察についても書き綴っていますのでよろしければ合わせてお楽しみください。

こんなマガジンです。

当マガジンは筆者(30歳)の実体験をもとに、女性として妙齢と言われる年代を仕事と結婚を通して思い悩み、時に葛藤し、受け入れ難い感情に向き合ったリアル感情とその過程をお届けします。令和元年に結婚、都内在住、夫婦共にIT業界で共働きしながら賃貸暮らしをしています。

執筆期間は出産直後までの約5ヶ月間を予定しており、更新は月に1〜2本ほど。最終的な記事数は10〜15本となり、1記事は5000字前後となるためトータル新書1冊程度のボリュームになることを予定しています。

センシティブなテーマであることに加え、必要とされている方に必要なだけ届けるための予防線として、一部が有料コンテンツとなっております。ワンコイン(500円)の買い切り式で、いつどのタイミングで購入しても過去未来全ての記事が読めるようになります。

ちょっとだけ、お願いです。

当マガジンで執筆する内容は全て筆者の実体験をもとにした個人的見解であり、特定の生き方や考え方を押し付けるものではありません。

同様に今違う境遇におかれる方や、私と真逆の価値観を持つ方を非難・弾糾するためのものでもありません。あくまでひとつの事例として、私と似たような考え方や同じような悩みを持つ誰かの足掛かりにとなることを目的としています。よって意図しない非難や反論は全く望んでいませんし、わたしもあなたの生き方や考え方を非難したくないと思っています。

内容に不快感がある方がおられましたら、大変お手数ですが気兼ねなくブラウザを閉じていただければ幸いです。

なぜ、書きにくいことを書くのか。

この令和という時代においても「子供を持つかどうか」というこのテーマはとてもセンシティブで、ぶっちゃけ書きにくいものだなと未だ尻込みをしながら筆をとっています。

現代は多様性が徐々に社会で認められるようになり、LGBTや事実婚など幅広い価値観が受け入れはじめようとしているこの日本において、同じように話題に上がるのがDINKs(Double Income No Kids)という、いわゆる共働きで子供を持たない夫婦の生き方です。

結婚するのは当たり前、子供を産むのは当たり前と言われていた昭和的な時代から一変。現在の令和時代において「選択的子なし」と呼ばれる生き方を選んでいるカップルは数多くいます。

しかし選べるからこそ「自分で選ばなければいけない」という一種の重圧が、今の若い夫婦やカップルに重くのしかかっているのもまた一つの事実です。

贅沢な話だ、と思われるかも知れません。

しかしその葛藤の実態は想像以上に複雑です。家族の在り方や女性の社会進出、子供一人当たりにかける教育への過熱感と実情が激しく変わり続ける中、日本の社会システムの最適化は一向に追いついていません。さらに30年も続く不景気からくる賃金の低下や、老後への不安。さらにコロナが拍車をかけた働き方やキャリアの強制的な変化…

そこへ個人の生き方という考えがぐちゃぐちゃに絡まり合い、今の若い夫婦に差し出されたリアルは「個人の自由」と言えるほどの選びやすさもなければ、わかりやすい正解も提示されていません。それどころか、ひとたび親になれば「責任」という悍ましい何かを現実世界でもネット上でも強く求められます。

自分で選べるとはいえ、わたしは社会から暗黙的に「産むなら全て自己責任」と吐き捨てられているような気分でした。

自由な時間がないのは自分のせい。キャリアが途絶えても自分のせい。お金が不安でも自分のせい。でも産まなくて後悔するのも自分のせい。そうやって「自分で選んだのだから」という重い重い選択への責任を勝手に課せられるようで、なんでそんな罰を受けてまで子供を産むか悩まなければいけないんだという憤りすら持っていたように思います。

産まなくても良かった、でも産むことにした。

それが今の私の中にある、曖昧で朧げで、でも確かな結果として目の前に残り続ける選択です。それはこれから、私自身の中で腑に落としていくしかないのだと今でも思います。

しかしその決断に至る過程の中で不思議に思ったのは、世の中にある情報が「どうしても子供が欲しい!」という熱狂的なケースと、一方で「最初から全く欲しくなかった」という非常に潔い決断をまとめたケースの2つに集約されていたことでした。それは参考になるようで、どこか遠いお話のようにも思えました。

実際、私自身の気持ちは常にグレーで曖昧でした。

欲しいのかも欲しくないのかも、よくわからない。どちらを選んでもけっこう幸せな気もする。でもその考え自体が本当に自分のものなのか、はたまた親族や社会という何かからの圧力なのかすらも判断がつきませんでした。自分のそんな気持ちは、葛藤は、こんな悩みを持つことすらおかしいのではないのかと何度も頭を悩ませました。

それなのに、非情にもこの選択には「タイムリミット」がある。

どれだけ医療が発達しても、現代で子供を産める年齢にはどうしても限界があります。それと同時に、キャリアを積める時期もある程度は決まっている。この不条理とも言える二律背反に、きっと多くの先輩たちは思い悩み、時に涙したのだと思います。

欲しくて欲しくて「絶対に子供が欲しい!」という欲もなければ「絶対にいらない」というスタンスを取れるわけでもなかった私自身の苦悩を、その過程を、同じように悶々と答えを出せずに思い悩む誰かへお裾分けできたのなら。きっとこのエッセイを書く意味があったのではないかと思えるよう、赤裸々な私をそのまま書き残すべく、筆をとっていきたいと思います。

どうぞ、お付き合いいただければ幸いです。

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このマガジンは月1〜2本で追加され、出産予定日の2022年秋頃にかけて10本程度のマガジンになる予定です。一部の記事は無料で全文読めますが一部のセンシティブな記事は有料となります。 追記:臨月〜産後に書ききれなかった分を2023年3月に更新済、今後は不定期更新となります。

都内在住、IT業界でハードに働き続けた筆者(30歳)が20代後半から苦悩した「子供が欲しいのか分からない、というか考えたくない。」というひ…

読んでいただいただけで十分なのですが、いただいたサポートでまた誰かのnoteをサポートしようと思います。 言葉にする楽しさ、気持ちよさがもっと広まりますように🙃