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濱口 鵺
2019年7月13日 21:39
チューペットをくわえながらクーラーのよくきいた部屋でテレビゲームをしていた。窓のカーテンは開かれていて、澄んだ水色に大きな入道雲の夏の空が広がっていた。僕のいる洋室のフローリングにも強い日差しが入り、日向のところだけ光の模様がもやもやしている。埃が薄く舞い上がり、きらきらと時間が堆積していくのを眺めるようだ。テレビゲームにも飽きて、椅子にあおむけにだらんと身体を引っかからせて、逆さの視線