続・モテ堕落論〜女子力を再考する〜

前回書いたモテ堕落論は、有難いことに周りの女の子達から好評をいただきました。

 ここで「女子力」という言葉について今一度考えてみましょう。
 巷でいう女子力、例えば「料理が上手」「気が利く」「手芸が得意」……なーんだ要するに「嫁力・母力」を求めているということですね。自分の良き妻そして良き母になるために都合のいい女をしばしば男性は「女子力高いね〜」などと言うのです。
 俺より早く寝てはいけない、俺より遅く起きてもいけない、メシは上手く作れ、いつも綺麗でいろ、という「関白宣言」の序盤のようなお話なのです。さだまさし氏の「関白宣言」は最後までよく聴くと「色々言っちゃったけど全部強がりなんだ、君がいてくれればそれでいい」という純愛の歌なのですが、途中まで聴いてわかったようにエセ関白宣言をひけらかす男性の多いこと多いこと……。「男子力」という言葉が使われないことにもそれがよく現れています。

 しかし今、「女子力」という言葉は違った意味を持ち始めました。それは、女性が女性に対して使う場合に多くみられます。
 「◯◯さんのメイクって凄い!真似したい」
 「あの人のスタイルキープの秘訣は?」
 「あんなお洋服着てみたい!どこで買っているんですか?」
 女性が女性に対して使う「女子力」は「美容力・お洒落力」として最近使われます。美容系YouTuberへのコメントを見れば一目瞭然。それは同じ女性の美しさへの尊敬であり、“自分を大切にすること”への憧れ、実行へと繋がっていきます。

 男に媚びる「女子力」は滅び、女性が女性であることを愛でる「女子力」に時代は変化しているのでしょう。

 誰に好かれようと私は私の好きな格好をする。真にモテるためには自分にモテるのが最良だと、私たちはもう気付いていますよね。そもそも男女の二種類だけで分けようとするのがもう前世紀の価値観なんですもの。
 古い考えの男性諸君、「女子力」はいつまでも君たちのためのものではないぞ。美しい女達に置いていかれないように、走って追いかけましょう。

#コラム
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