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ハノイ制服図鑑/Tu Doビアガーデンのバドガール

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飲食店が全部閉まり、新規制服開拓もママならないので過去のコレクションから紹介していきます。まずは有り勝ちなビールのキャンペーンガール。

こっちの、アルミ樽に詰めた水みたいなローカルビールを売る半屋外のビアホイじゃない近代化されたビアホールに行くと、ビール会社から派遣されたキャンペーンガールが店内を所狭しと動き回っています。
みんなノルマでもあるのか、すごい勢いでお客にビールを売っています。
ちらっと眼が合うと、それでその日に飲む銘柄が決まる、みたいな。一度注文するとほかを頼めなくなる雰囲気。

こっちも最初に目を合わすまでに、しっかり全員をチェックしなければなりません。
酔うとみんなビジンに見えてくるので、ビジンかどうかより愛想の良さが重要です。
それでいい子がいるととっておきのイシダ純一的爽やか視線を投げつけます。向こうは待ってましたと言わんばかりにニコッと笑って受注確定。
それでひたすら同じ子に注文する。バカだな、オヂサンって。

ここは古い民家の壁を壊して汚くペンキを塗って廃墟みたいに改修した、陰惨な雰囲気の中で飲める店です。
そんな中、この時は歩くたびにズレ上がる例のピチピチミニワンピースのじゃなくて、見方によってはそれよりキワドい、白いボディコン服のバドガールオジョーとアイコンタクト。
体格から言って、ハノイ郊外の農村の、農閑期のアルバイトの子かと思いました。
足腰がしっかりしていて、ビールジョッキを10個くらい持っても全然オッケーみたいな。安心して見ていられる。

こういう状況の何が楽しいのかを説明するのは非常に難しいワケですが、ニンゲンの動物としての繁殖欲求を呼び覚ましてくれて、先祖から受け継いだDNAが活性化されることですかね。よくわかんないけど。
だいたいベトナムの普通の店ではオジョーはお客に愛想を振りまいたりしません。攻撃的っていうワケじゃないけど。どちらかというと事務的。
多くの戦争を耐え忍んできた民族として、なんでバカみたいに意味もなくニコニコしなきゃいけないの、っていう疑問は当然あるでしょう。

逆にそういうのに慣れているのでたまにニッポンに行くとすごい違和感を感じます。
ゴチューモンを伺ってよろしかったでしょうかあって、注文聞いてもらわないと困るのはのはこっちなのに。
過剰謙譲語というか、主体がどこにあるのかわからないような喋り方。なんでもかんでも何々させていただく、みたいなのも。それで首振り人形みたいにペコペコペコペコお辞儀して。

話が逸れました。
ニッポンにはボディコンってまだあるのかなあ。バブルの頃、みんな着てた。団扇振って、フェロモンまき散らして。
カラダの、特に3次元的な曲面を誇示して、電灯に集まる蛾のようにオトコを誘って。
オトコとオンナがそんな風に接する空間が国家を維持していく上では必要だと、この国のキョーサン党のエライ人は正しく判断しているんだろうなと感じ入る次第です。

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