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暗黒日記Z #8 「ゲーミング・モナリザ・アップロード」

ゲーミングPCが突然欲しくなった。少し前に自分史上最大級の財政危機が訪れて、PS4、Switch、PS3を質に入れて食べてしまっているのだが、いずれ落ち着いたらまた買い直そうと考えていた。ちなみにその時一眼レフも食べてしまったが、そちらは買い直そうとはそこまで思わない。でももし改めて買うとしたらPENTAXを買いたい。デザインが好きなのだ。角張ってて、緑色で。

ともかく、ゲーム類は絶対に買い直す気でいた。しかし、そういえばテレビもムシャムシャと胃に収めて排泄してしまっているので、元通りの環境を再構築するには軽く10万弱ほどかかってしまいかねない。それならいっそゲーミングPCを買えばいいじゃない、と心の中のマリー・アントワネットがジョジョ立ちをしながらグルーヴィーなBGMに乗せて囁いてきたので、こちらも「いいじゃァねェか……」とそれっぽく返したわけなのだ。

とは言ってもパソコンに関しての知識はグラボってなんかちょっとチョコみたいで美味しそうな響きだよね、と間違いなくガルボに引っ張られた印象を抱いているくらいのレベルだった。つまり無知に等しいのである。とにかく調べるしかないと昨日2〜3時間かけて調べまくり、どうにか重要なのはCPU、グラボ、メモリ、SSDとHDDであるらしいことは分かった。

しかし困ったのが、基本的にネット上にあるゲーミングPCに関しての記事はどれもヘビーユーザー向けで、最高の環境でのプレイが出来なきゃ意味がないといったスタンスのものになっていることだった。私のような、適当なテレビにPS4を繋いで表示されるゲームの画面に「すっげー! 画質やべー!」となれるおめでたい人間向きの記事というのはほとんどない。ああいった商品のレビュー・紹介記事というものは実際のところメーカーが宣伝費を払って書かせているいわゆる「提灯記事」なのだろうから至極当然ではある。高級なモデルがいくらでもあるのに敢えて低スペックな格安モデルを宣伝したいメーカーなどいないだろう。

ネットの集合知を結集してなんとか私が得られた結論は、低スペックなもので特に問題なさそう、というところだった。未だにPSPのゲーム画面にすら感動できるくらいなので、高性能なグラボが搭載されたモデルなどあっても豚に真珠、兎に祭文である。ちなみに「兎に祭文」はいま豚に真珠の類語を探してみて初めて目にした。どうして動物に何かを与える形式ばかりなんだろうか。物×物でも良さそうなのに。「アスファルトにスワロフスキー」とか「ベッドにデミグラスソース」とか。何で思いつくのは外来語のものばかりなんだ。しかもこれは明らかに物に意思が宿っていると見立てるアニミズム信仰染みた風情があるから、結局のところ動物に物を与えるのと変わらなそうだ。なるほど、昔の人もこうやって色々挙げ連ねてみて、横にいる誰かに「ってそれじゃ動物にやんのと同じじゃねーかよォォォ!」とか言われたのかもしれない。ってオイイイ! つって。こんなことを書くのにすら「っておいィィィ」で検索かけて正しくは「ってオイイイ」のほうがより広く使われていると知って表記を修正している自分は少し異常だと思う。もっと楽に生きろカスが。

話が出奔しかけた。帰って来い。田舎の母も泣いている。忘れじの人も袖を濡らしている。そんな時でもスカイスクレーパーの最上階では今日も誰かが笑っている。噫斯くも嘆かわしきは資本主義社会なり。よよよよよ。

「大学生のきしょいストーリー」みたいなノリの文章になってきた。許して欲しい。今日は少し疲れているのだ。あまり肩肘張って真面目な文章を書きたい気分でもない。

ここまでの話とまるで関係が無いのだが『性別「モナリザ」の君へ』の新刊が出ていたので読んだ。いつも通り、ひたすらに圧倒された。知らない人に軽く説明すると、誰もが生まれてからしばらくは性別が無く、12〜14歳頃に自らの意思で自分の性別を決められるようになっている世界を描いた漫画なのである。自らの意思、は正確ではなかったかもしれない。思春期の盛りである年齢に達し、男女どちらを異性として意識するかによって自然と身体がその逆の性別の特徴を顕し始めるといった描かれ方だったようにも思う。序盤のほうはしばらく読み返していないので定かでない。そんな世界にあって、主人公は本来どちらかの性別になっているはずである年齢なのにも関わらず、現状ではどちらでもないという珍しい存在なのだ。二人いる親友はそれぞれ男子と女子になっており、そのどちらにも好意を向けられながら、主人公は自分がどちらになりたいのかを模索していく。

少しして明らかになってくる要素として、主人公のようにどちらの性別にもならないまま成長していってしまう人は稀に存在するが、そうした人は皆短命であるという事実が明らかにされたりもする。これがガンガンONLINEで連載されていることには震えてしまう。テーマ的にはアフタヌーンかスピリッツ辺りがしっくり来るのに。だがガンガンONLINEという恐らくメインの読者層が小学生〜高校生くらいであろう媒体にこの作品が存在するのはとても素晴らしいことだと思う。興味があれば読んでみてほしい。

気が付けばなんだか真面目に語っていた。どうもコンテンツのおすすめと昔話のどちらかにばかりなってしまうのが嫌で、なんとか違うことを書きたいと思っているのに、いつも同じようなことになってしまう。仕方あるまい。それが私なのだ。他に語りたい事など何も無いのだから。

ではまた。

違法アップロードされたライブ映像との距離感は未だに測りかねるけどとりあえず良い曲なので気に入ったらサブスクとかで聴けばいいんじゃないすかね。

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