
蒸し鶏はレンチンでいい
私は決してなんでも電子レンジで調理するレンジ信者ではなく、レンジの方が、この料理むいてるな、楽だなというときだけ使うスタンスです。
正直なところ、コンロに勝てるレンジ料理ってあんまりないなと思っていたのですが、最近、これ、レンジのほうがいいじゃんと素直に思ったのが、蒸し鶏。
ちなみに、実はレンジ蒸し、お肉系は固くなるので基本的にはむいてません。(お魚は固くならないのでレンジ蒸しにむいてます)
私も料理研究家という仕事柄、レンジ蒸し鶏、手を変え品を変え、何度もチャレンジしてましたが、パサパサしたり、固くなりすぎたりして今ひとつうまくいかず...すべて電子レンジのせいにして半ば諦めておりました。
ところが、先日、レンジツナのレシピを考えていたときに、あれ、このやり方、蒸し鶏に応用できるんじゃないの?と突如ひらめき、やってみたところ、大成功!
この蒸し鶏、そのまま食べても美味しいし、パンチのあるたれをかけたり、麺にのせたり、割いてサラダに混ぜたり、おかゆに入れちゃったり。楽しめます。もう我が家では常備肉。
レシピ
○材料
・鶏むね肉(皮なし)1枚 300gくらい
※ダイエッターでない人は皮付でもOK
・塩 小さじ1/2 (3g) ←鶏肉の重量に対して1%の塩
・酒 小さじ2
・香味野菜(あれば。無くても全然OK)
生姜 皮付スライス 4~5枚長ネギの青いとこ5cm
※道具
・電子レンジ
・フォーク
・耐熱用ポリ袋 1枚 (シャワシャワした手触りの耐熱性のもの)
・耐熱ボウル直径24cmまたは耐熱容器(2Lくらい入るもの)
○作り方
1.鶏むね肉にフォークで穴をあける。
2.ポリ袋に鶏むね肉、塩、酒を入れてよくモミモミともむ。(しょうが、長ネギの風味をつけたいひとはここで入れて)
3、耐熱ボウル(容器)に水1Lを入れ、そーーーーっと2を沈める。←真空状態にします。このとき袋の口は閉めなくてOK。そのままレンチンしますよ!
4.電子レンジ(600w)で10~12分加熱。
(余熱で火がとおりますが、10分加熱して、電子レンジから取り出し、まだ肉に赤いところがあったら加熱時間を2~4分増やして下さい)
そのままお湯がぬるくなるまで30分くらい冷ます。
ハイできました!
基本的にはこの手の蒸し鶏(鶏ハム)は熱湯に沈めて作るのがメジャーですが、熱湯わかすのすらめんどくさい、冷めるまで待ちきれない私はこんなものぐさな作り方となりました。でも、電子レンジだとビニールの底がとける心配もないし。すごく気軽にできます。
鶏むね肉は値段も安いし、栄養価も高く(良質のタンパク質を含み、脂質がないという超マッチョ肉)ダイエッターと筋肉マンがこよなく愛する健康食材。ぜひ、作ってみてください!
注意点
○レンジ加熱について
お使いの電子レンジ、必ず出力ワット数確認して下さい。(最近の一般的なレンジ料理のレシピは600wが基本です)
500wなら加熱時間を1.2倍程度多くして。また、加熱時間は質量と比例するので、水の量が多かったり少なかったりすると時間が変わります。計量カップない人はペットボトルなどで水を量って。また同じ600wでもメーカーで個体差があるので、様子を見ながらやってください。生の鶏肉は食中毒の原因となります。生かどうか怪しい、判断できないときは多少固くなってもいいのできちんと加熱して。
切り分けてから生であることが発覚した場合、さっと焼いたり、もう一度チンしたりして必ず完全に加熱してください。やや食感変わりますが、別のおいしさでいただけます。生の鶏肉厳禁!心に刻んで。
○耐熱ポリ袋について
レンチン蒸し鶏で使うポリ袋は、半透明のシャワシャワした感触のものを使用して下さい。透明のツルツルしたものや、食品保存用のジッパー式のものだと溶けてしまう可能性あります。
○耐熱容器について
耐熱ボウルの無い方、レンジ調理にはあると何かと便利なので購入をおすすめします。1個だけ買うなら大きめのものを。私はiwakiのガラス製のものを使用してます。他に使えるものがある、買いたくないというかたは家にあるもの(大きめのタッパーとかどんぶりとか)で何か工夫してください。
○塩の目安~塩小さじ1は6g
市販の鶏むね肉は1枚300gくらい前後のものが多いです。購入時の表示のグラム見て、塩加減を決めて下さい。「塩小さじ1は6g」はい、これは暗記項目です。覚えておくと別のお料理にも役にたちますよ!
○せっかちな方はお肉を薄く広げて
レンジの加熱時間を少なくして、粗熱が取れる前にできあがりをすぐ食べたいというせっかちな方は、厚みのある部分を包丁でそーっとスライスして薄く広げ(わらじ開きと言います)もしくは薄くスライスして、同じ手順でチンすると6~7分くらいで即食べられる状態になります。ただ、余熱で火を通した方が柔らかくて美味しいですけどね。割いて食べるならこれでもOKです。
○洋風にだってできちゃう
材料の酒を白ワインにして、葱、生姜の代わりに、ローリエ、黒粒コショウなんていれたら洋風に。サラダやサンドイッチに使えます。追加する香味野菜やスパイスでアレンジを楽しんでみてください。
最後に
突き放すようでアレですが、料理って素材、環境、道具によってかなり違いがでます。(機械だのみのレンジ料理は特に)
全員が同じように作ることができるのってもしかすると奇跡に近い。
皆さんが美味しくできるようにレシピを作ってはいるつもりですが、レシピ通り作っても「あれ、火が入りすぎて固くなっちゃった」「時間通り加熱しても生だった」とか色々でてしまうこともあります。
レシピはあくまでガイドライン。足したり、ひいたり工夫して、ご自身の環境でできる最高のものを作ってください。
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