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【木曜日のしかけ#24】社長の想いを語る時間の確保

木曜日は経営言動、すなわち社長の言動に関する「7秒しかけ」を紹介していきます。社長の言動は幹部や社員のモチベーション、社長への信頼度に大きな影響を与えます。

今回は、社長の想いや考え方の伝え方・浸透についての7秒しかけ「社長の想いを語る時間の確保」を紹介します。

『白潟さん、随分オーソドックスなネーミングだね』
はい、社長オーソドックスすぎてすみません。

突然ですが、社長の想いは全員の幹部と全社員に浸透していますか?

Yesの社長は素晴らしいです!維持できるといいですね。
ここまで読んでもらいありがとうございます。


残念ながらNoの社長へ質問です。
社長は自身の想いを全員の幹部と全社員に語る時間を確保してますか?
『もちろん、確保してるよ』

どのくらいの時間ですか?
『半年に1回のキックオフで20分ずつくらいかなぁ』

なるほど、半年に1回ですか?
社長、すみません。
お叱り頂くかもしれませんが、半年に1回だと少ないかもです。

『え!どうして?』
そのこころを詳しく紹介していきます。


0 7秒しかけとは(1度読んだ方は読み飛ばしてください)

7秒しかけ」とはしかけ研究家白潟敏朗と白潟総研のコンサルティング経験・ノウハウをベースに、次に示す習慣化の4つの技術を活用し開発したしかけです。

① 小さな行動から始める
~ 小さすぎてばかばかしいと思う行動が習慣になる(小さな習慣) ~

小さい行動はすぐに生活に取り入れることができ、やがて自然と大きく成長していきます。小さいことから始めれば、時間的な負担を気にせず大きな変化への第1歩を踏み出すことができます。

『習慣超大全/BJ・フォッグ (ダイヤモンド社)』

② If thenプランニング(もしXだったらYをする)
~ 「◯◯した時に□□する」で実行率アップ ~ 

簡単にいうと「もし○○だったら△△する」と決めておくだけです。
人間の脳は『XならY』という文章を記憶しやすく、無意識にそれに従って行動できるようになるようです。発動タイミングを決めてしまう、これが習慣化のポイントです。

『やり抜く人の9つの習慣/H・ハルバーソン著(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』

【If-Thenプランニングの例】

・ 帰りに電車にのったら、明日見る動画の1行ゴールを書く
・ 行きの電車にのったら、ロジカルシンキング動画を1本見る
・ お風呂に入る前に、腕立て5回する
・ 先輩・上司に声をかけられたら、メモ帳を出す

できたら、自分を褒めましょう「よくできた!」

③ 20秒ルール
~ 始めるまでにかかる時間を20秒短くする ~

何かを始めるまでの手間を20秒短縮すると、20秒分の手間のかからなさが、頭によぎる「面倒くさい」を遠ざけ、「気がついたらやっていた」という達成感につながります。

20秒以内にすぐにやれるように準備することが大事!

④ マジックナンバー4
~ 週4回以上の実践で習慣化しやすい ~

習慣化の4つの技術に加え、最近流行りの行動経済学も活用しています。

特にナッジ理論「行動科学に基づいた小さなきっかけで人々の意思決定に影響を与え、行動変容を促す手法・戦略」を活かすことで、より簡単に実行できる工夫をしたしかけです。

具体的には1秒から7秒で実行でき小さな成功により少しだけ自信がつき、気がつけば習慣になっている、そのような効果のあるしかけです。7秒以内で実行できるので「7秒しかけ」と呼んでいます。

1 「社長の想いを語る時間の確保」とは

偉大な経営者は、自身のおもいを全員に浸透するために

・ 松下幸之助は、3年、毎日朝会で自分の考えを話す
・ セコムの創業者飯田亮は、目と目を合わせ100万回社員に話す
・ 日本電産の永守重信会長は、1日100回同じことを言う

このくらい語っていたそうです。

『えーー!そんなにたくさん語ってたの?』
はい、そうみたいです。

『そうすると、毎月の定例会で15分くらい語るだけでは足りないのかな?』
はい、足りないかと思います。

人の話は一度聞いたぐらいでは覚えられません
社員からすると、あまり興味のない経営の話ならなおさらでしょう。

しかし、何度も同じ話を聞かされればその内容が自然と頭に入ってくるのではないでしょうか。

だからこそ、語る回数を重ねた方がいいのです。

社員数が10人未満であれば、
毎朝の朝礼で社長の想いを語る時間を3分~5分確保した方がいいでしょう。

毎回の朝礼で同じ話をするのではなく、松下幸之助を見習い伝えたい内容を変えずにエピソードを交え語ったり、昨日起きた事象で感じたこと等を語るといいです。

松下幸之助は若いころ、三年近く毎日朝会で自分の考えを話したことがある。

十分か十五分ほどだが、繰り返し繰り返し自分の考えを訴えた。題材は自分の経験したこと、きのう考えたことなど、その日によって替えていくが、しかし、究極言わんとすることは同じである。

成功の法則:江口克彦/PHP研究所

社員数が10人以上であれば、
全員には毎月の定例会で15分~30分は社長の想いを語る時間を確保した方がいいでしょう。

加えて、幹部にはことあるごとに社長の想いを語りましょう
例えば、幹部との朝会・ランチ・飲み会・1on1等で語ります。

もちろん、週次の経営会議でも5分~15分は語りましょう

そうすると、幹部は社長と同じようにメンバーへ社長の想いを幹部の言葉で語るようになります。

ここまでできると、毎月の定例会で社長の想いを聴いた社員は、上司が語ってることと同じ話を社長がしていると感じてくれ、社長の想いがより現場の社員に浸透します。

どのくらい社長が語る時間の確保が必要なのか、ここでまとめます。

【社員数が10人未満の会社】
 毎朝の朝礼で社長の想いを語る時間を3分~5分確保

【社員数が10人以上の会社】
★ 社長が全ての幹部に
 ことあるごとに社長の想いを語る時間を確保
② 週次/月次の経営会議で5分~15分語る時間を確保

★ 幹部が社員に
 ことあるごとに社長の想いを自分の言葉で社員に語る時間を確保

★ 社長が全社員に
 月次の定例会で15分~30分語る時間を確保

なお、社長が幹部・社員に語るときには伝え方の王道「まずはこれから」を参考にしてください。

★ 1つだけ話す・繰り返し話す

★ 短く話す(13文字以内)

社長が語る時間を確保し、伝え方の王道「まずはこれから」を社長に実践してもらうだけで社長の想いや考え方が全社員に浸透します。

さらに、語った直後に『なぜを語る』を実践し総仕上げです

いかがですか?

気にいってもらえたら、ぜひ「社長が語る時間を確保」し
伝え方の王道「まずはこれから」「つぎにこれから」を実践してください。

2 アンカー(「社長の想いを語る時間の確保」を思い出させるきっかけ)

社長の想いを語る時間の確保」は準備をすれば実践できます。

3 今すぐ準備しましょう

社長の想いを語る時間の確保」を実践する社長は次の準備をしましょう!

【社員数が10人以上の会社】
① 幹部との時間共有を振り返る

社長の想いを幹部に語る機会がどのくらいあるか振り返りましょう。
例えば、
・ランチ
・飲み会
・1on1
・トップセールスへの同行
・顧客訪問への同行

幹部に語る機会が少なかった場合は増やしましょう。

② 経営会議のプログラムチェック
週次/月次の経営会議で社長の想いを語る時間が5分~15分あったかどうかを振り返りましょう。もし、語る時間が少なかった場合は増やしましょう。

③ 幹部にお願いする
幹部に社長の想いを受け止め理解させたら、その想いを幹部からメンバーに語るようお願いしてください。

社長の言葉ではなく、幹部自身の言葉で語るようお願いしましょう。

④ 月次定例会のプログラムチェック
月次の定例会で社長の想いを語る時間が15分~30分あったかどうかを振り返りましょう。もし、語る時間が少なかった場合は増やしましょう。

【社員数が10人未満の会社】
 朝礼のプログラムチェック
毎日の朝礼で社長の想いを語る時間が3分~5分あったかどうかを振り返りましょう。もし、語る時間が少なかった場合は増やしましょう。

4 いつから実践しますか?

社長の想いを語る時間の確保」いつから実践しますか?
実践したいと思った方は今ここで実践時期を決めましょう!

・ 今から
・ 明日から
・ 週末から
・ 来週から

決めた実践時期を手帳やカレンダーに書き込みましょう。
社長の想いを語る時間の確保」実践と記入した付箋を手帳やパソコンに
貼ってもいいです。 

社長の想いを語る時間の確保」の紹介は以上でおひらきです。
社長の考え方やおもいが全社員へ浸透し腹落ちすることを心から願っております。

実践したらX(Twitter)への投稿、またはNoteへコメントしてもらえたら嬉しいです!

今日も、「日刊7秒しかけ」を読んでくれてありがとうございます。

社長の想いを語る時間の確保」の7秒しかけを気に入ってもらえたら、
日刊7秒しかけマガジン」のフォロー頂けると嬉しいです!

それでは、また明日!明日はフツーの会社のすごいしかけです。


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