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【木曜日のしかけ#11】社長、また同じこと言ってる

木曜日は経営言動、すなわち社長の言動に関する「7秒しかけ」を紹介していきます。社長の言動は幹部や社員のモチベーション、社長への信頼度に大きな影響を与えます。

今回は、社長の想いや考え方の伝え方。浸透についての7秒しかけ
社長、また同じこと言ってる」を紹介します。

社長、社員に「社長、また同じこと言ってる」と言われたらどう思いますか?

『いや、それはやだね!言われたくない気がする』

そうですよね!
私も、30代の頃は同じように感じていました。
なので、全体定例会では社員に飽きられないよう毎回話を変えていました。


でも、今は違います!

社長、また同じこと言ってる」と言われたら

最高に嬉しくなります!

どうしてそう思うのか?
そのこころを紹介していきます。


0 7秒しかけとは(1度読んだ方は読み飛ばしてください)

7秒しかけ」とはしかけ研究家白潟敏朗と白潟総研のコンサルティング経験・ノウハウをベースに、次に示す習慣化の4つの技術を活用し開発したしかけです。

① 小さな行動から始める
~ 小さすぎてばかばかしいと思う行動が習慣になる(小さな習慣) ~

小さい行動はすぐに生活に取り入れることができ、やがて自然と大きく成長していきます。小さいことから始めれば、時間的な負担を気にせず大きな変化への第1歩を踏み出すことができます。

『習慣超大全/BJ・フォッグ (ダイヤモンド社)』

② If thenプランニング(もしXだったらYをする)
~ 「◯◯した時に□□する」で実行率アップ ~ 

簡単にいうと「もし○○だったら△△する」と決めておくだけです。
人間の脳は『XならY』という文章を記憶しやすく、無意識にそれに従って行動できるようになるようです。発動タイミングを決めてしまう、これが習慣化のポイントです。

『やり抜く人の9つの習慣/H・ハルバーソン著(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』

【If-Thenプランニングの例】

・ 帰りに電車にのったら、明日見る動画の1行ゴールを書く
・ 行きの電車にのったら、ロジカルシンキング動画を1本見る
・ お風呂に入る前に、腕立て5回する
・ 先輩・上司に声をかけられたら、メモ帳を出す

できたら、自分を褒めましょう「よくできた!」

③ 20秒ルール
~ 始めるまでにかかる時間を20秒短くする ~

何かを始めるまでの手間を20秒短縮すると、20秒分の手間のかからなさが、頭によぎる「面倒くさい」を遠ざけ、「気がついたらやっていた」という達成感につながります。

20秒以内にすぐにやれるように準備することが大事!

④ マジックナンバー4
~ 週4回以上の実践で習慣化しやすい ~

習慣化の4つの技術に加え、最近流行りの行動経済学も活用しています。

特にナッジ理論「行動科学に基づいた小さなきっかけで人々の意思決定に影響を与え、行動変容を促す手法・戦略」を活かすことで、より簡単に実行できる工夫をしたしかけです。

具体的には1秒から7秒で実行でき小さな成功により少しだけ自信がつき、気がつけば習慣になっている、そのような効果のあるしかけです。7秒以内で実行できるので「7秒しかけ」と呼んでいます。

1 「社長、また同じこと言ってる」とは

社長、全体会議等で社員に伝えたい想いや考え方ってありますよね?
『白潟さん、もちろんあるよ』

いくつくらいありますか?
『そうだね、3個から5個くらいはあるかな』

そのくらいはありますよね。
社長の話は一度聞いたぐらいで社員は覚えられません。

エビングハウスの忘却曲線でも、時間の経過とともに覚え直すまでの時間が多くかかっています。言い換えれば、時間の経過とともに忘れる率が高まってるということです。

「エビングハウスの忘却曲線」は、一度覚えたことを再度覚え直すときの「時間の節約率(どれくらい減らせるのか)」を、覚えてからの経過時間軸で表した曲線のことです。

20分後の節約率:58%、1時間後の節約率:44%、9時間後の節約率:35%、
1日後の節約率:34%、2日後の節約率:27%、6日後の節約率:25%、
1ヶ月後の節約率:21%

経過時間とともに節約率は減少します(覚え直すまでの時間がかかる)。

社長が社員に話しをする時には、一度にたくさん話さず一番社長が伝えたい事、1つに絞ってはどうでしょうか?

『たしかに、社員に5つ話したら全部忘れちゃうかもね』

はい。その1つのテーマを何度も何度も社長が語った方がいいと思います。何度も同じ話を聞かされれば、その内容が自然と社員の頭に入ってきます

偉大な経営者は、自身のおもいを全員に浸透するために

・ 松下幸之助は、3年、毎日朝会で自分の考えを話す
・ セコムの創業者飯田亮は、目と目を合わせ100万回社員に話す
・ 日本電産の永守重信会長は、1日100回同じことを言う

そのくらい語っていたそうです。

『えぇー!そうなんだ!
それでは、私も毎月の全体会議で毎回、毎回同じ話を語り続けますね。

はい、ぜひそうしてください。
社長、そこまで語り続けると社員から

社長、また同じこと言ってる』と言われるはずです!

このしかけ「社長、また同じこと言ってる」は、

社長への褒め言葉であり、
社長の想いや考え方が社員に浸透した証でもあります。

ぜひ、社員から言われても気になさらず
全社員が理解し浸透するまでとことん語り続けてください。

2 アンカー(「社長、また同じこと言ってる」を思い出させるきっかけ)

社員から「社長、また同じこと言ってる」と言われるまで、
きっかけがなくても語り続けることができる社長は早速実践してください。

実践するのに不安がある社長は「会議」をきっかけにしましょう。

★ XX会議だ! ⇒ 何度も同じ話をする

社長が何度も語り続けやすい会議を選び、その会議をきっかけにしてください。

・ 経営会議
・ 幹部会
・ 全体会議
・ 商品会議

3 今すぐ準備しましょう

社員から「社長、また同じこと言ってる」と言われるまで、
語り続けることができる社長は準備なしで実践してください。

実践に不安がある社長は次の準備をしましょう!

① 毎回、語るスライドの作成
社長が幹部・社員に毎回語りたい内容を記載したスライドを作成しましょう。

スライドを事前に作成し実践できる社長は、ここまでで準備完了です。

これでも、実践が不安な社長は次の準備をしてはどうでしょうか。

② 4回以上の実践状況のチェックシート作成

前述したマジックナンバー4(週4回以上の実践で習慣化しやすい)の実践がおススメですが、説明の機会は週4回もないでしょうが…

連続で何回実践できたかをチェックする準備をしましょう。
準備の例を次に示します。

・ 「XX会議で毎回XXXXの話をする」と4枚のふせんに書く
(実践したらふせんをすてる!)

・ 1枚のふせんに「XX会議で毎回XXXXの話をする」と4回のチェック欄を書く(実践したらレチェックをいれる、4回チェックしたらすてる!)

もちろん、5回以上でもいいかと思います。

③ ②のチェックシートを手帳に貼る、またはパソコンに貼る

4 いつから実践しますか?

社長、また同じこと言ってる」いつから実践しますか?
実践したいと思った方は今ここで実践時期を決めましょう!

・ 次の経営会議/幹部会/月次業績会議から
・ 次の全体会議/全体定例会から
・ 次の商品会議から
・ 来期のキックオフから

決めた実践時期を手帳やカレンダーに書き込みましょう。
社長、また同じこと言ってる」実践と記入した付箋を手帳やパソコンに
貼ってもいいです。 

社長、また同じこと言ってる」の紹介は以上でおひらきです。
社長の考え方やおもいが全社員が理解し浸透することを心から願っております。

実践したらX(Twitter)への投稿、またはNoteへコメントしてもらえたら嬉しいです!

今日も、「日刊7秒しかけ」を読んでくれてありがとうございます。
それでは、また明日!明日はフツーの会社のすごいしかけです。



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