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【水曜日のしかけ#25】1秒フィードバック『ちがうでなく・・・』

水曜日はマネジメントに関する「7秒しかけ」を紹介していきます。

今回は、上司の皆さんが日頃から実践しているメンバーへのフィードバック力が更に向上する7秒しかけです。

その名も1秒フィードバック

7秒しかけの中でも特に簡単即効果を期待できるしかけです。

今日ご紹介するしかけは『ちがうでなく・・・

『白潟さん、『ちがうでなく』の後って何なの?』
何だと思いますか?

『うぅーん、何だろう? ちがうでなく・・・正しい?』
そうきましたか! 普通そう考えますよね。

すみません、ブー!です。

『そっか、正しいではないのか! 肯定?』
たしかに、否定するより肯定された方がメンバーは喜びますね!

でも、すみません、ペケ!です。

メンバーに上司がフィードバックする時に一番言ってはいけないセリフが『ちがう』と、私は上司の皆さんに伝えたいです。

なので、今回の7秒しかけはメンバーの意見が間違ってる時に『ちがう』以外の表現をオススメしています。

『そっか、わかった!『ちがうでなく・・・ブー!』だ』
ピンポン!ピンポン!正解です。

どうして、メンバーの意見が間違ってる時に『ちがう』以外の表現を私が上司に皆さんにオススメしたいのか?

そのこころを紹介していきます。


0 7秒しかけとは(1度読んだ方は読み飛ばしてください)

7秒しかけ」とはしかけ研究家白潟敏朗と白潟総研のコンサルティング経験・ノウハウをベースに、次に示す習慣化の4つの技術を活用し開発したしかけです。

① 小さな行動から始める
~ 小さすぎてばかばかしいと思う行動が習慣になる(小さな習慣) ~

小さい行動はすぐに生活に取り入れることができ、やがて自然と大きく成長していきます。小さいことから始めれば、時間的な負担を気にせず大きな変化への第1歩を踏み出すことができます。

『習慣超大全/BJ・フォッグ (ダイヤモンド社)』

② If thenプランニング(もしXだったらYをする)
~ 「◯◯した時に□□する」で実行率アップ ~ 

簡単にいうと「もし○○だったら△△する」と決めておくだけです。
人間の脳は『XならY』という文章を記憶しやすく、無意識にそれに従って行動できるようになるようです。発動タイミングを決めてしまう、これが習慣化のポイントです。

『やり抜く人の9つの習慣/H・ハルバーソン著(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』

【If-Thenプランニングの例】
・ 帰りに電車にのったら、明日見る動画の1行ゴールを書く
・ 行きの電車にのったら、ロジカルシンキング動画を1本見る
・ お風呂に入る前に、腕立て5回する
・ 先輩・上司に声をかけられたら、メモ帳を出す
できたら、自分を褒めましょう「よくできた!」

③ 20秒ルール
~ 始めるまでにかかる時間を20秒短くする ~
何かを始めるまでの手間を20秒短縮すると、20秒分の手間のかからなさが、頭によぎる「面倒くさい」を遠ざけ、「気がついたらやっていた」という達成感につながります。

20秒以内にすぐにやれるように準備することが大事!

④ マジックナンバー4
~ 週4回以上の実践で習慣化しやすい ~
習慣化の4つの技術に加え、最近流行りの行動経済学も活用しています。

特にナッジ理論「行動科学に基づいた小さなきっかけで人々の意思決定に影響を与え、行動変容を促す手法・戦略」を活かすことで、より簡単に実行できる工夫をしたしかけです。

具体的には1秒から7秒で実行でき小さな成功により少しだけ自信がつき、気がつけば習慣になっている、そのような効果のあるしかけです。7秒以内で実行できるので「7秒しかけ」と呼んでいます。

1 1秒フィードバック『ちがうでなく・・・』

上司の皆さん、メンバーの提案や意見が間違っていた場合、どのようなフィードバックをしますか?

ほとんどの上司が『ちがうよ!』『それちがう!』ではないでしょうか?

私は上司の皆さんに『ちがうよ!』『それちがう!』をススメません。
そのこころは3つあります。

① メンバーのモチベーションが下がるから
② メンバーが次から意見を言わなくなるから
③ メンバーが幸せにならないから

まず、①と②を解説していきます。
次の上司と山田さんの会話を読んでください。

上司:『山田さん、魅力的なチームになるために何をすればいいと思う?』
山田:『魅力的なチームですか?私の意見言ってもいいですか?』

上司:『いいよ』
山田:『今やってる仕事をやめた方がいいんじゃないでしょうか?』

上司:『それ、ちがうでしょう! 今やってる仕事やめれるわけないじゃん、そのくらい山田さんもわかるよね』
山田:『はぁ…』

上司:『他に意見ある?』
山田:『いや、特にないです

山田さんが意見を述べた直後に上司が『ちがう!』と言い否定したので、山田さんは、せっかく意見を出したのにと感じ仕事への意欲が減少します

加えて、自分の意見がすぐに否定されたので少し自信を喪失しますし、意見を言うことが怖くなり積極的に発言することを避けるようになりました


つぎに③を解説します。

知ってる方もいると思いますが、ストレングスファインダー開発者「ドン・クリフトン」氏が提唱する幸せの法則「バケツ理論 」では「肯定水」を注がないと人は幸せになれないと提唱しています。

ドン・クリフトン氏の提唱する「バケツ理論」は、

1 全ての人は、心の中にバケツをかかえている
2 人は、心の中のバケツに「認知」「関心」「肯定」「称賛」の4種の水を溜めたいと考えている
3 バケツに水が溜まるほど人は幸せになり、水が減るほど人は不幸になる
4 誰かのバケツに水を注げば自分のバケツにも水が溜まる

といった大きく4つの考え方で説明できます。

「バケツ理論 」をベースに考えますと、メンバーが意見を言った直後に『ちがう!』と否定してはいけません。

いかがですか?

私が上司の皆さんに『ちがうよ!』『それちがう!』をススメないこころが理解してもらえたでしょうか?

もちろん、上司から否定されても全く気にせず意見交換できるメンタルが強いメンバーは例外です。


そこで、上司の皆さんにオススメする7秒しかけが『ちがうでなく・・・
ちがう』でなく次の5つを言ってください。

・ 『ちがう』でなく『ブー!
・ 『ちがう』でなく『ペケ!

・ 『ちがう』でなく『ちゃう!/あかんなー!』(関西の方)

・ 『ちがう』でなく『時を戻そう!
・ 『ちがう』でなく『ファイナルアンサー?

すみません、もし5つ全てに違和感があれば上司の皆さんに合ったセリフを考え活用してください。

ちなみに、こちらの7秒しかけもオススメです!

2 アンカー(『ちがうでなく・・・』を思い出させるきっかけ)

きっかけがなくてもメンバーにフィードバックできる方は
ちがうでなく・・・』を実践してください。

ちがうでなく・・・』を実践するきっかけは、
メンバーの間違った発言」、「メンバーの異なった発言」です。

具体的には

・ メンバーが直接、自分に間違った/異なった意見を言ったら
・ メンバーが会議中に、間違った/異なった意見を言ったら
・ メンバーが間違った/異なった企画書・提案書を提出したら

3 今すぐ準備しましょう

ちがうでなく・・・』の実践には特に準備は必要ありません。

ただ、『ちがう!』を言ってしまいそうな上司は、
上司から否定されたメンバーの気持ちを考え理解してあげましょう!

・ 上司から否定されると、へこむしやる気をなくす
・ 上司から否定されると、次から考えたくなくなる
・ 上司から否定され続けると、仕事をする自信がなくなってしまう
・ 上司から否定され続けると、自己肯定感が低くなる
・ ひどくなると精神的に不調になっていく

4 いつから実践しますか?

ちがうでなく・・・』いつから実践しますか?
実践したいと思った方は今ここで実践時期を決めましょう!

・ 今から
・ 明日から
・ 来週の月曜日から

決めた実践時期を手帳やカレンダーに書き込んでください。
ちがうでなく・・・』実践と記入した付箋を手帳やパソコンに貼ってもいいです。 

1秒フィードバック『ちがうでなく・・・』の紹介は以上でおひらきです。

皆さんのフィードバック力アップとメンバーのモチベーションダウン防止を心から願っております。

実践したらX(Twitter)への投稿、またはNoteへコメントしてもらえたら嬉しいです!

今日も、「日刊7秒しかけ」を読んでくれてありがとうございます。

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それでは、また明日!

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