本を守ろうとする猫の話☆夏川草介さん

初めて、夏川さんの本を泣かずに読み切りました!

意味もなくやり遂げた感が満載です。

神様のカルテシリーズでは毎回毎回、涙も鼻水も洪水の私が

両方なしで読み切る事が出来ました(何度でも自慢したい)。

かといって、この本が感動に値しない本という訳ではありません。

決して。


タイトル通り、猫が本を守ろうとする話です(あっさり)。

極力ネタバレしたくないので詳しく書かなくてごめんなさい。

祖父(古書店経営)を亡くした高校生男子(引きこもり気味)が

本を守ろうとする猫と一緒に

いくつもの迷宮ミッションに挑む話です。

それぞれの迷宮の一つ一つには

本好きが見過ごせないような切実なテーマがあります。

高校生男子がいろいろと考え、言葉を紡ぐにつれて

読者はその考えに納得し、じんわり感動していきます。

どの迷宮ミッションも面白かったのですが、

特に最後の章は惹きつけられてぐんぐん読み進めました。

高校生男子が主人公だからかスピーディなお話でしたが、

夏川さんらしい優しい穏やかさも感じられました。

よかったらぜひ!ぜひ!読んでみて下さい。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

この本を読んでいて、

 伝統芸能と同じで

 昔から読まれ続けている本がこの先もずっと読まれ続ける事も大事、

 飽きられないような新しさや、レベルの高さも大事、

 出版業界で働く人が生きていく為の利益も大事やなぁ。」

としみじみ感じました。

幼い頃からずっと図書館通いを続けていますが、

皆さんも同じように

「本は買わなくていい。図書館で充分だ」

って買わなくなったら、とっても困った事になります。

本が売れなくなったら

作家さんも出版社も本屋さんも電子書籍サイトさんも

”本を作る仕事”を続けていくことができなくなります。

新しい本が発刊されなくなってしまう。

図書館で本を借りて読めることは有難いけれど、

経済的な貢献度はゼロどころかマイナスなので

ホントに何というか、、、申し訳ない。

何度も読み返すほど大好きで手元に置きたい本や

大好きな人へ贈りたい本に

きちんとお金を使い続けようと思います。


最後まで読んで下さってありがとうございました。

とっても可愛いイラストはお借りしました。ありがとうございました!



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