ワーママ読書記録#2 林真理子「成熟スイッチ」
私は林真理子さんの、エッセイでの軽いタッチとは裏腹の、生真面目な面が大好きというか、心から尊敬している。
エッセイから小説まで、だいたい読んでいる。
ワーママの視点で話をすると、
10年前、「野心のすすめ」を読んで、私は本当に涙が出た。
子供が2〜3歳とまだ小さくて、
仕事と育児の両立に本気で悩み、
そして、とてつもなく自信をなくしていたときに
この本を読み、子供を持つ女性が働くことについて、こんなことが書いてあった。
「人間が成長するのは、なんといっても仕事である。
仕事は、イヤなことも我慢して、他人と折り合いをつけながら、試練に立ち向かい続けることで、人としての強さも確実に身につく。
家庭生活や子育てでの人間の成長は、仕事での成長の比ではない。
人間は努力をしなければならない。
それを社会で働くことで学んでいる。」
と。
私は、この数行の内容に心が救われた。
やっぱり働き続けよう、
会社でまわりと差がつこうと、
世間で見れば、社会に貢献する一人だ。
私はもっと自信を持っていいんじゃないか。
と本気で思った。
ついでに、涙も出てきた。
それから10年。
先日新しく出た「成熟スイッチ」を読み、
同じようなくだりがあって、また嬉しくなった。
「人間力を鍛えてくれるのは、仕事。
仕事をしている人は、自分は真面目に働いているんだという事実に無条件にもっと自信を持っていい。」
とあった。
無条件て、なんて背中を押してくれる言葉だろうと思った。育児と仕事の両立におけるこれまでの数々の苦労と悔しい思いが、全部チャラになるくらいの素敵な響き。
大げさだけど、私はそう感じる。
本にはもっと詳しく書いてあるので、育児と仕事の両立に少しでも悩みを持つママ、パパがいたらぜひ、読んでみてほしい。
今日も読んでくださり、ありがとうございます。
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