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Silent Bells 【白熊杯プレ企画 : 曲から一句】

「白熊杯」のプレイベントが盛り上がっているようなのですが、テンポが速すぎて付いていけていません。今回、俳句審査員の末席を汚すこととなった手前、ほんの少しでも関わるべきかと思い、投稿に至りました。「曲から一句」へ、俳句2句の参加です。

雪の夜確かに聞いた鈴の音

音もなく言葉の積もる聖夜かな

遊佐未森(feat. 古賀森男)の「Silent Bells」という曲から着想した句です。多くの方は「何それ?」と思われることでしょう。もっと知られた歌を素材にすべきなのかとは思います。しかし、あいにく私は流行の歌などを聞かない傾向にありますので、個人的こだわりだけで曲を選ばさせていただきました。この歌は「定番クリスマス・ソングにいい加減飽きた人にお勧めの隠れた名曲」(※Amazonのカスタマーレビューから引用)ともいわれていますので、せめて一度は聞いていただけるとよいのではないでしょうか。心を洗われたような気持ちになります。

「Silent Bells」という言葉は歌詞の中には出て来ません。たぶん、「心の中だけに聞こえている鈴の音(あるいは鐘の音)」といったニュアンスだと思いますが、リリカルでファンタジックであると同時にいくぶんか内省的なこの歌のテーマを表現していると思います。まどろっこしいいい方ですが、遊佐未森を聴くと、おそらくは地上5メートルくらいは宙に浮いた場所にあり、ほんとうにあるのか、ないのか、よくはわからないが、確かにあったに違いないと思えるような世界へのノスタルジーを掻き立てられます。なお、この歌は古賀森男(シンガーソングライター、ギタリスト)とデュエットで作曲し、歌っています。
では、もう一度、

雪の夜確かに聞いた鈴の音

音もなく言葉の積もる聖夜かな


自分らしからぬリリカルな俳句になりました。

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