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太陽が草笛を鳴らす 【幻想詩】

バナナ色のボートに乗って
魔物の棲む河を遡っていくと
彼岸が輝いています
彼岸が輝いています

鸚鵡が七色の声で鳴きしきり
太陽から蜜が滴ってくれば
まるで祈りのようです
まるで祈りのようです

森に棲む幾百万の麝香鼠が
火の神の踊りを天に捧げれば
それは愛のしるしです
それは愛のしるしです

(太陽が草笛を鳴らす)
(太陽が草笛を鳴らす)

文字の読めない少年たちが
象形文字の夕立を浴びていると
いつか業火に焼かれます
いつか業火に焼かれます

いつか蝶になる王女様の
湖面に映る顔が蛇に変わっていたら
終わりのない呪いの始まりです
終わりのない呪いの始まりです

よい子の皆さんが一斉に星を数えて
夜明けの空にネイピア数を見つけたのなら
一緒に天国へ行けるでしょう
一緒に天国へ行けるでしょう

(太陽が草笛を鳴らす)
(太陽が草笛を鳴らす)
(太陽が草笛を鳴らす)
(太陽が草笛を鳴らす)


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