見出し画像

明るすぎる 【詩】

未だ
何ものでもなかった
その日



そして
お日さまは

チョキン チョキン チョキン チョキン

巨きな鏡に
そっくりそのまま
映っていたのです

チョキン チョキン チョキン チョキン

ぼんやりしていたら
カニの床屋さん
ぼくの角を切っていきます

チョキン チョキン チョキン チョキン

  何曜日の
  朝だろう
  今日は

綿あめのように
少女の笑い声が聞こえ
耳に残ります ずっと
いつまでも
ニンフだったのでしょうか
ひょっとして

日が高くなると
川遊びに出かけます
アソコを切られたぼくは
木陰に隠れています

(出ておいでよ)

(いやだ)

(出ておいでよ)

昼間の太陽は明るすぎるのです
野原が真っ赤に染まっていきます

(チョキン チョキン チョキン チョキン)

(2024/8/16 修正)

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?